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長い間、幼なじみである
いつからとか、きっかけとか、
そんなの聞かれても自分でも明確に答えられないほど
ずっと前から、
気づいたら、私は奏をずっと想ってた。
奏の側にいれるなら、
幼なじみでもいいと思っていた。
奏に好きな子が出来たときも、
彼女が出来たって、
奏の側にいれる" 安定 " を選んだのは私。
想いを伝えず、
ただ、側にいることを望んだのは私なのに。
もう限界だった。
何度も何度も短期間の内に変わる彼女。
どうして私じゃダメなんだろう。
どうして、どうしてって、
どうしたら忘れられるんだろう、
どうしたらこの恋に終止符をうてるんだろう、って。
少なからず、終止符をうちたいって気持ちもあったから合コンに行った。
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「 で、結局他の男を前にしてもその好きな奴が思い浮かんだんだ。」
『 まあ、はい。』
「 出たじゃん、答え。」
『え?』
「自分の気持ちに嘘ついて無理矢理諦めようとすんなってこと。」
思いかげない言葉に、
私は涙が溢れた。
「忘れなくていいんだよ、別に。
いつか自然にすっと諦められる日が来るよ。
今は辛いだろうけど、想ってて良かったって振り返ったとき温かい気持ちになれる日が来るよ。」
『忘れられるかな、いつか。』
「俺の隣にくれば、俺が忘れさせてあげれる。」
『 ふふっ、本当かなあ、』
「 本当だよ、だから笑ってろ。
Aちゃんには笑顔が一番だよ、出会ったばっかだけど。」
蓮くんのおかげで、
切ないだけの片想いに、
終止符をうてた気がした。
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作者名:メグろん | 作成日時:2020年4月10日 8時