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「もー!2人してなんだよ!すごいびっくりしたじゃん…」
「ごめんって、そんなびっくりすると思わなかった…」
「ほんと…すみません…まさかこの世の終わりみたいな顔されると思わなかったんです…」
「そんなに俺びっくりしてたの!?」
「…正直こっちがびっくりしたよね…」
「ええ…ごめん… 」
「いや待て明日人悪くなくないかこれ…」
笑い声が廊下を谺響する
万作と合流し、1度部屋へ戻る途中だ

「じゃあ俺向こう側なので」
「うん!一星また後でね!」
「「後でな〜」」
「はい!」
3人で手を振る 一星が見えなくなってから歩き出した
「そういえば2人とも一星と仲良かったっけ?」
「いや!さっき知り合ったばっかりだよ!」
「話したのも初めてだな」
2人は顔を見合わせて言った
「…絶対何か隠してる…」
「そんなことないよ、ほら早く着替えないと遊ぶ時間減っちゃうぞ」
「遊ぶって… 試合のビデオ見るんだろ…」
「分かったよ… じゃあ後でね!」
俺は部屋に入った。

(…あ!そういや俺一星にハンカチ返してない…)
ポケットには彼のイメージと同じ濃い青のハンカチがある

(後で渡すより…なるべく早い方がいいかな?)

俺はもう一度部屋の扉を開けて、一星の部屋がある方へ向かった


こんなにも人と話したのはいつぶりだろう
俺は廊下をゆっくり歩く
思えばここに来て笑ったのも初めてのような気がした

自分の部屋の前に立ち 扉に手をかけた

「おい、」

…低く、脅す様な声
この前も聞いたばかりだ

…楽しかった気分が一瞬で地に落ちる
あーあ、せっかくいい気分だったのにな
「なんでしょうか、灰崎君」
俺は振り返らずに声を少し高くして煽る様に言った
案の定彼は舌打ちをして俺のジャージを掴みあげる 相変わらず単純だ
「てめー…次は何のつもりだ…」
彼の赤い瞳は怒りで満ちていた
どうして"今"そんなに怒っているのか、原因がさっぱり ……ふと、ひとつ思い当たった


こんなにも不利な体勢なのに自分の勝利を確信する


俺は自分を掴みあげている灰崎の顔を見て、口角を上げた

「…ッ…」
胸ぐらを掴み上げる力が強まった
彼の苛立ちが増したのがよく伝わる


俺は対抗するように彼の目を睨みつけながらながら口を開いた

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設定タグ:稲森明日人 , オリオンの刻印 , IF   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:Rein | 作成日時:2018年11月19日 3時

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