もう君には。【sm】

第28話 ページ29

you side

しいな志麻さん!!グッズ届いたんですよ!これ凄くないですか!?仕分け方とか…

その後に、ついさっき撮った写真を送る。

これで満足。さぁ、トークルームを消そう…

…そうだ。この言葉も、送っておこう――


会話が出来なくなるのは悲しいけれど、会話したくても出来ない子はいるんだから。

私だけがこうやって、過ごしていくわけにはいかないんだ。

…そういえば。私が鍵垢にすることで、DMを見ることは出来ても、志麻さんが何か送ることは出来ないよね。

もう、そうしようかなぁ…他人から裏で何か言われたりするのも嫌だし…

少しだけ泣きたくなった。でも、その感情は抑え、"ツイートを非公開にする"という項目にチェックを入れた。


スマホを手から離し、次に行うべきことについて考えた。

次に行うべきは、グッズを軽く見る。そして、どこかにしまう。

しまう時はなるべく急いで…見つかりにくい所にしまわないと。


そうやって、今までより綿密に行動する理由はたった1つ。れなを始め、たくさんの人が関わってくれた。優しくしてくれた。

だから、私は。また失うことが無いように、大事に持っておかなければ。そう思うからだ。

大人になるまでの時間はあとわずかなんだから。それまでは扱いなどに気を付けて。


グッズを見つからなさそうな所に隠していると、

突然、スマホから通知音が鳴った。


画面を見ると、

"れなさんからメッセージが届きました"

の文字。


…どうしたんだろう、そう疑問を抱きつつ、動かしていた手を止め、再びスマホを見始めた。



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