#3 ページ4
─翌日
──教室
『……眠…』
しかも、誰もこの時間に居ないことある?
恐ろしいんだけど
学校が始まるのは9時から、そして今は8時30分
え、そんなギリギリに来るものなの
それとも私が早いだけなの?
「あれ。もう来てるんだ。早いね」
『…あ、藤士郎。おはよ』
弦「おはよー」
『この時間に来るのってやっぱ早いの?もしかして』
弦「んー、どうだろうね。僕からしたら早いかな〜とは思うけど」
『否定も肯定もしないんだ』
弦「だって、人の自由じゃん。学校に来る時間とか」
『それはそうだけど』
なんか、藤士郎ってすごく物事がハッキリしてる人なのかもな
人は人、自分は自分って感じなのかも
弦「…あ、そういや、今日の測定の内容聞いたんだけどさ」
『うん』
弦「祓魔の能力、官吏の能力、術式の能力について測るらしいよ」
『へぇー、そうなんだ』
弦「自信ある?」
『あるともないとも言えないかなぁ。私、自分の実力がどんなもんなのか知らないからさ』
弦「柚羽の家って、なんか家系的な感じではないの?」
『全然。魔に対抗出来る力を持ってるのも私だけだし』
弦「そうなんだ。とりあえず、お互い頑張ろ!」
『うん』
なんで私だけなんだろう、力を持ってるの
……あの時、友達からの誘いを断っていれば、守ることが出来たかもしれない
今更とやかく言って家族が戻ってくるとかそういう訳でもないし、ちゃんと分かってる
分かってるけど……後悔は積もっていくばかり
いつまで後悔し続ければいいんだろうか
─数分後
─ガラッ
「よーし、全員座ってるな。えー、本日は昨日も言った通り能力測定がある。まあ、簡単に言うとお前達が今までにやってきた体力測定の派生…いや、それと同じようなものだと思ってくれていい。ただ、毎年は行わないからな。そこは覚えとけよ」
体力測定の派生ってなんだ
派生って…そんなんあるんか
「更衣室で体操服に着替え終わったら、訓練場に向かうように。そこで行うから時間までにちゃんと来いよ。では、解散」
─ザワザワ
一気に騒がしくなるじゃん
みんな、能力測定がどんなんなのか気になってるんだな
弦「柚羽って体力測定得意だった?」
『別に得意でも苦手でもなかったけど…なんで?』
262人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
真白 - よき (5月30日 22時) (レス) @page20 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紅玲 | 作成日時:2022年8月17日 23時