目視 ページ4
｢君は...｣
震えが止まり、目を見開いて私をみる彼。
私はサバイバーの残り人数が半分..つまり、2人になった時に味方に目視できるようになる。
現在残っているのが私とノートンさんの2人だから、クリーチャーさんが飛んだ瞬間に私はノートンさんから姿を認知させることが出来たわけだ。
『は、初めまして』
私の登場で少し落ち着いたのか、ノートンさんはゆっくりと立ち上がる。
__この人、どこかで見たことあるような。
｢君が...神鬼？｣
『うん。治療、するよ』
じっと彼の顔を見ていたせいで怪訝な顔をされてしまった。
私がたどたどしく言うと、ノートンさんは大人しく患部を見せてくれた。彼はまだ不思議そうな顔をしている。
｢...ごめん、取り乱してた。変なところを見せてしまったね｣
『ううん...ここはトラウマ？』
｢...まぁ｣
目線を逸らすノートンさんの言葉は少し戸惑いがあった。余程このマップが辛いんだろう。
さっきだって、誰もいないのに、何も無いのに何かに怯えてたし。
治療を終わらせてもリッパーは現れなかった。多分地上を索敵してる。もうそろそろ降りてくるかもしれない。
『ここの解読機、終わったから...あとは上に行こう』
｢そうだね｣
残っている解読機は2台。
中々にキツい状況だけれど、隠密しながら手分けをして__
｢...ごめん。一緒に居てくれないかな｣
不意に彼がそう言う。
『わ、分かっ、た...』
私はぎこちなくもそう頷く。
誰かとマップを歩くなんて初めてだった。
＊
『....』
試合開始から今まで、ずっと地下にいたから明るさで目が開かない。
ノートンさんに置いていかれないよう無理矢理視界を広げる。
『あれ...』
伸びている線路。岩。地下へ繋がる梯子。
__ここ、見たことが...。
｢隠れて｣
目を凝らしていると、ノートンさんが若干強い力で私の腕を引いた。
高い壁の影に2人で丸まってハンターから隠れる。
...中距離から、リッパーの鼻歌が聞こえる。
ふと、私に触れているノートンさんの手が震えていることに気が付いた。
『だ、大丈夫？』
｢平気。静かにしていないと見つかるよ｣
人差し指を口元に当ててノートンさんはそうおどけるけれど、大丈夫そうでないのは丸分かりだった。
しばらく2人で隠れていたけれどリッパーはどこかへ行く気配がない。
寧ろ近付いているような。
どうしよう...。
｢すぐそこにハッチがあるんだ｣
ノートンさんが、突然そう呟いた。
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怜(プロフ) - 沙羅さん» ありがとうございます！！沙羅さんのコメントが嬉しくて私も毎回栄養補給させて頂いてます(？) 他作品の方はこれからも続くので、どうか末永くよろしくお願いします...！ (2020年6月25日 0時) (
レス) id: 6fe8036f83 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - 完結おめでとうございますとお疲れ様です…！どんな結末になるんだろうと色々妄想(？)してたのですが、ちょっと切なくて甘い感じ、好きです…！今回も栄養補給させて頂きました(ｴﾍﾍ)、ありがとうございます…！！喫茶店の方も楽しみにしてますね！ (2020年6月24日 21時) (レス) id: 3aa856ffa1 (このIDを非表示/違反報告)
?mi?(プロフ) - ゆったり更新で大丈夫ですっ！気長に待ってますっ！！ (2020年6月17日 4時) (レス) id: 9bb4cee45f (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - ?mi?さん» ありがとうございます...！ゆったり更新ですがどうかよろしくお願いします！ (2020年6月16日 18時) (レス) id: 6fe8036f83 (このIDを非表示/違反報告)
?mi?(プロフ) - 続きめっちゃ楽しみにしてますっ！！ (2020年6月16日 3時) (レス) id: 9bb4cee45f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜 | 作成日時：2020年6月6日 16時
