25.校舎じゃない校舎 ページ26
〜沖田side〜
学級日誌を書き終わりAのであろう紙束を持ってあいつが通っている夢ノ咲学院へと足を進める。
幸いなことに銀魂高校からは歩いても20分くらいしかかからない距離にあるし銀魂高校よりも駅が近いため、電車通の俺には好都合だ。
こうしてお気に入りの落語を聴きながら歩いて十数分。たどり着いたのは学校とは思えない程豪華な建物の前、つまり夢ノ咲学院の校門前である。
私立とは言ってもこんなに豪華な校舎はなかなかないだろう。さすがの俺でも一歩身を引いてしまう程だ。これがアイドルと一般ピーポーの違いかクソ。
だがこれがなければあいつも困るのだろう。
相当追い込まれていたのか『瀬名のバカヤロー』とか『あ゛あ゛あ゛あ゛』とか『はっすみ〜=メガネ』とかもう最終的に愚痴でもなんでもないものが隅っこに殴り書きされていたくらいだ。
元々変なやつだがさらに変人に磨きがかってしまっている。こりゃ重症だ。
そういうわけで俺は最早学校の校舎とは言えない豪邸の中に足を踏み入れようといた。
すると、
「申し訳ありませんが他校の方は入れません」
「は?」
突如門が閉まり入れなくなってしまった。
「どういうことですかィ?」
「そのままの意味です。他校の方は許可証がない限り校内に入るのは禁じられています」
「あぁ、ならこれ渡しといてくれやすか?相楽Aのでさァ」
そう言って紙束を差し出すと管理人的な奴は小さく首を左右に振った。
「アイドルへの差し入れ等もドリフェスなどのライブ以外で渡すことは禁じられています」
「はあ?」
「なのでライブの時にお渡しください」
「これは差し入れじゃねェ。アイツのもんだ。俺ァただアイツの落し物を届けに来ただけでさァ」
「そういう口実を使って渡そうとする人もいるのでダメです」
「テメェ…!!」
.
「___通してあげなさい」
「ッ、天祥院様!?」
現れたのはまるで天使や女神のような、そんな儚げな男だった。
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赤城(プロフ) - コメントありがとうございますッ!!そう言っていただけるととても励みになりますし、あの、とても頑張ろうという気になります!!(語彙力)Knightsイベも走り抜けますよ!!これからも応援よろしくお願いしますm(*_ _)m (2019年9月10日 6時) (レス) id: 5b366db0ae (このIDを非表示/違反報告)
瀬永凛月(プロフ) - コメント失礼します!いつも楽しく読ませていただいてます!更新頑張って下さい!Knightsイベントも頑張って下さい! (2019年9月9日 23時) (レス) id: 37964d43ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤城 | 作成日時:2019年6月17日 18時