後悔 ページ32
宰子「私、道具になる。あなたの役に立つ道具になる」
そう言って笑う宰子を俺は抱き締めた。
俺は逆恨みみたいに強く当たったのに、何で宰子はここまで自分を犠牲にしてまで俺の幸せを考えるんだよ。
そう思いながら離れる。
宰子「も、戻るんだよね」
俺にキスをしようとする宰子をまた抱き締める。
宰子「戻るんでしょ?」
エイト「戻りたいのか」
宰子は何も答えない。
その沈黙は宰子が戻りたいと思っているわけではないことを表してるように感じた。
エイト「なら・・・もういい」
宰子は俺の背中に手を回した。
俺は最初、こいつのことをキスで殺す人殺しかと思っていた。
なのに本当は命や危険な場面を助けてもらってばかりで。
時には上手く行かない出来事をやり直そうと無理矢理キスを利用したこともあった。
けど宰子はずっと俺の心配をしてくれていた。
どうしてもっと早くこいつの優しさに気付かなかったんだ。
12年前に同じ現場にいたことを知って光太が死んだのはお前のせいだなんて責めたのに、宰子は怒りも泣きもしなかった。
俺を救ってくれてありがとう、
今までごめんという気持ちを込めて宰子を抱き締めた。
でもこの時俺は忘れてたんだ。
美尊「旺太郎?」
宰子のキスを使っていたのは、美尊さんの持つ100億もの財産を手に入れる為だと。
宰子と離れて振り返ると美尊さんが困惑した表情で立っていた。
そして宰子の顔を見て驚いている。
美尊「その人・・・夢で見た」
俺と宰子は慌てて距離を取る。
エイト「おいっ時間を止めてくれ!」
声を潜めて宰子に伝える。
宰子「それは無理」
冷静に返された。まぁその通りだと納得し美尊さんに顔を向ける。
頭が働かず、とりあえず美尊さんに笑顔を向けた。
尊氏Side
『あけぼの橋のガード下』
言われた通りそこに向かうと先日会った謎の男が実際にいた。
男はブロックの中にはめ込まれたカメラの映像を見ているようだったが、近付いた僕に気付いて顔を上げた。
?「おぉ!」
驚いた様子で僕を指差す。僕はその男に写真を向けた。
尊氏「この女と堂島旺太郎は、12年前のある事故で繋がってました。過去へ戻れるって、どういう意味ですか」
座り込んでいた男は立ち上がって僕の手から写真を取る。
そして僕の顔を見て、不気味に笑顔を浮かべた。
その男の笑顔は何を意味するのか・・・。
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御羅津魅羽喜(プロフ) - 設定できてなかったんですね!教えて下さりありがとうございます! (2018年3月13日 14時) (レス) id: 612b752767 (このIDを非表示/違反報告)
玄ちゃん(プロフ) - 続編にいっているのであれば、続くではなく、続編にいっていることを書いてくださらないと分かりませんよ??? (2018年3月13日 14時) (レス) id: f00d27de65 (このIDを非表示/違反報告)
御羅津魅羽喜(プロフ) - 上手く話がまとまるよう頑張ります!コメントありがとうございました!これからもよろしくお願いします! (2018年3月1日 7時) (レス) id: 612b752767 (このIDを非表示/違反報告)
SAYA - すごくおもしろいです!応援してます!頑張ってください! (2018年2月28日 23時) (レス) id: ac3c02d033 (このIDを非表示/違反報告)
御羅津魅羽喜(プロフ) - コメントありがとうございました!これからもドラマに沿いながら尊氏とのシーンも増やしていくのでよろしくお願いします! (2018年2月14日 7時) (レス) id: 612b752767 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御羅津魅羽喜 | 作成日時:2018年2月13日 13時