怒り ページ18
菜緒「食べようよー。せっかくデリバリー頼んでくれたんでしょ?」
美尊「私は頼んでない・・・」
部屋を出て奈々子の指差した方向へ何となく進んで行くとソファに座るお兄ちゃんとその前で壁に寄り掛かりながら立つ寛之を見つけた。
「美尊ちゃん?」
美尊「静かに。ちゃんと休めた?」
「うん、大丈夫。ありがとう」
声を潜めて二人で壁に隠れる。
「どうして隠れるの?」
美尊「二人が何話してるか気になるでしょ」
そう言って二人の会話に耳を傾ける。
尊氏「あの夜はずっと家にいたって言っただろ」
長谷部「でも・・・尊氏さんが誰かに命じてエイトを殺させることもできますよね」
尊氏「妄想だよ」
お兄ちゃんに寛之が数歩歩み寄った。
長谷部「分かりました。・・・ならテープのことを警察に話します」
尊氏「話したところで証拠はどこにもないだろ」
長谷部「だったら美尊とAさんにも話します」
自分の名前が出て来たことに驚いてAちゃんと顔を見合わせる。
長谷部「12年前の事故のこと全部話します」
尊氏「待てよ」
長谷部「・・・前にエイトに言われたんです。知っていて何もしない奴が一番の悪だと」
尊氏「またアイツか・・・」
長谷部「美尊を本当に幸せにできたのは、尊氏さんじゃなくてエイトだったかもしれない」
寛之も大分勇気を持ってお兄ちゃんと話してるみたい。
長谷部「それに・・・Aさんだって、こんな状況のまま尊氏さんのそばにいるのは辛いと思いますよ」
・・・そうだよね。
突然の結婚話に悩んでるのは私だけじゃない。
Aちゃんもだよね・・・。
長谷部「・・・失礼します」
その場を離れようとする寛之。
けど彼をお兄ちゃんが勢いよく壁に押し付けた。
尊氏「どいつもこいつもあんなクズの言うことを!」
腕で寛之の首を圧迫するお兄ちゃんはもう別人のようだった。
尊氏「アイツは死んだんだよ・・・」
美尊「何してるのよ!」
息ができず苦しそうにする寛之を見ていても立ってもいられず止めに入る。
美尊「止めてお兄ちゃん!大丈夫寛之?」
お兄ちゃんが離れ寛之はその場に崩れ落ちる。
尊氏「あっこれは何でもないんだよ。誤解だよ美尊・・・」
弁解をしようと私に手を差し出すお兄ちゃん。
美尊「触らないで!」
でもその手を振り払い、お兄ちゃんから離れようと走り出した。
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御羅津魅羽喜(プロフ) - 設定できてなかったんですね!教えて下さりありがとうございます! (2018年3月13日 14時) (レス) id: 612b752767 (このIDを非表示/違反報告)
玄ちゃん(プロフ) - 続編にいっているのであれば、続くではなく、続編にいっていることを書いてくださらないと分かりませんよ??? (2018年3月13日 14時) (レス) id: f00d27de65 (このIDを非表示/違反報告)
御羅津魅羽喜(プロフ) - 上手く話がまとまるよう頑張ります!コメントありがとうございました!これからもよろしくお願いします! (2018年3月1日 7時) (レス) id: 612b752767 (このIDを非表示/違反報告)
SAYA - すごくおもしろいです!応援してます!頑張ってください! (2018年2月28日 23時) (レス) id: ac3c02d033 (このIDを非表示/違反報告)
御羅津魅羽喜(プロフ) - コメントありがとうございました!これからもドラマに沿いながら尊氏とのシーンも増やしていくのでよろしくお願いします! (2018年2月14日 7時) (レス) id: 612b752767 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御羅津魅羽喜 | 作成日時:2018年2月13日 13時