winter color of kiss

side F ページ36

俺の方を見上げて、俺の身体の疲れを気遣う北山のあどけない顔に、思わず俺も顔がほころぶ


「んーん。北山がいれば…癒やされるよ」

「バカッ、だからそうい恥ずいこというなよっ…て…おい！」

照れたように唇を尖らせた姿が可愛くて、たまらずに北山の素肌に、チュッと口付けると、白い肌に、うっすらピンクの跡が咲いた



「藤ヶ谷、お前なぁっ…」


北山の、胸のあたりに残った跡

まぁ、そこなら、人目に触れることもないだろう

俺のモノ、だなんて、そんな傲慢なことはいえないけれど…
それでも、目の前の愛おしい人は、自分のことだけを見てくれていて、俺も、彼だけを愛していると、目に見える形に残したかった


「そろそろ、服着よっか？北山、体冷えちゃう…」

「あー、そうだな…てか今日も寒ぃな…早く春こねぇかな〜」


そんなことを言いながら、ンーっと大きく伸びをした北山は、服を着るどころか、再び毛布に包まっていた


「もぅ、北山起きる気無いだろ…」

「だって寒ぃし…せっかくオフだし…それに」


そういった北山は、毛布からチラリと覗く大きな瞳で俺を見上げていた


「もう少し…藤ヶ谷とこうしてたい、かな…？」


最後の方は、恥じらいからか、小さくかすれた声になっていたけれど

だけど、そういってはにかんだ笑顔に、愛おしさが加速する

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