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side F ページ38

「たまっ・・・!!」



わけがわからぬまま、取り乱しそうなほど真っ白な顔をした北山の身体を支えながら、何とか病院へ着いた
個室に寝かされている玉の頭には、真っ白な包帯がまかれていて、思わず言葉を飲み込む



「あ・・ガヤさん・・キタミツ・・」



気づくと、ベッドサイドで、玉によりそう様に、真っ赤に目を腫らしている宮田がいた




「なんでっ・・事故って・・・」

「なんか・・ブレーキ、効かなかったみたいで・・・」

「玉、寝ててッて」



泣きそうな宮田の声と、俺の隣で、唇を震わせている北山がいた



「大丈夫、擦り傷と、軽い打撲で済んだから・・まぁ、2,3日で家へ帰れるみたいだけど、しばらくお休みかな・・」


包帯を巻きながら、少しだけこちらを向くと、無理して笑った玉に、心が痛んだ



「すみません・・」


ふと振り返ると、三角巾をぶら下げた大石さんが、病室に入ってきた




「本当に・・申し訳ないです・・カーブを・・曲がり切れずに・・ブレーキが、きかなくて・・」

「なんでだよっ・・」



苦しそうに、表情をゆがめた大石さんに、宮田が詰め寄った


「ちょ、やめろって」


それを制止する北山の声が、虚しく響く


「キタミツ。離して」

「いいから、落ち着けよっ!!もう、宮田、お前来いっ!!」


冷静で温厚な宮田が珍しく取り乱していた
キモチは・・痛いほどわかるから、俺は何も言えなかった

北山が強引に、宮田を病室から引っ張り出して、それに大石さんが泣きそうな顔をしてついていった


玉と俺だけ残された部屋

重い空気が流れるのがわかった



「ブレーキの故障は本当らしい・・誰かが故意に、壊した可能性もあるって・・」

「な・・・嘘だろっ・・」


先日みた、脅迫文を思い出し、背筋が凍った





「・・・ガヤ」


玉が不意に、俺を見た



「どうした、どっかつらいか?」


玉のほうへ歩みを寄せると、急に、玉の声色が変わった



「ガヤ・・何を、隠してるの?」




俺を見た、玉の目は、笑っていなかった

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ピンクピーチ(プロフ) - えみさん» ありがとうございます^_^まだ序章ですが、これからもドキドキハラハラしていただけるよう更新していくので、お楽しみくださいませ!! (2019年9月22日 11時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
えみ - ハラハラもあり恐怖感もあり、すっごく気になるお話ですね!!おもしろいです!!続き楽しみにしてます(*´∇`*)応援してます!!! (2019年9月22日 1時) (レス) id: 593c5b68c6 (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - 北山アマージョさん» ハラハラしながら、楽しんでいただけたら嬉しいです^_^以前から、お気にかけて下さりありがたいです!!これから、本編も盛り上がって行くので、引き続きよろしくお願いします^_^ (2019年9月20日 22時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
北山アマージョ(プロフ) - こんばんは!今までとは趣きの違うお話しハラハラします!怖いですが、楽しみにしてます!以前も何度もリクエストさせて頂いてたんですが、ニックネーム変えてしまったのですみません。 (2019年9月20日 21時) (レス) id: eca4a61663 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ピンクピーチ | 作成日時:2019年9月12日 17時

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