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悪食6《過去》 ページ7

随分、



昔の話。



喰「お前も弱いな!」



タ「共食いなど…」



喰「喰種のくせに何言ってんだ!」



振りあげられた拳に思わず目を瞑る。



が。



貴「CCGさーん、こっちです!」



突然女の声が聞こえた。



喰「っち!お前だけ捕まるんだな」



焦って逃げていった喰種。



どうせ見つかっても赫子出せばいいだろう。



なんて思っていた時。



路地から顔をのぞかせてきた女。



それがAとの出会いだった。



タ「…あ?」



ぴょこぴょこと近寄ってくる女に威嚇を示す。



貴「CCGはいま…せん」



タ「は?」



貴「怪我…大丈夫ですか?」



差し出してきたのはハンカチ。



タ「お前…俺が人間だと思うか?」



貴「い、いえ…喰種だと」



タ「なんで助けたんだ」



貴「人間だろうが喰種だろうが…怪我している人をほっとくのは気がひけるんです」



タ「俺はお前を食べるかもしれないんだぞ」



貴「別に…心配してくれる人なんていない」



タ「どういう事だ?」



貴「いいの、なんでもない」



とバッグから包帯や消毒液を取り出す。



タ「いや、俺は喰種だからすぐに治る」



貴「知ってるけど、いいでしょ」



タ「…優しいんだな」



貴「どうも」



Aは笑うこともせず淡々と治療を行い黄色のハンカチを置いて去っていった。







アオギリの拠点へと戻る頃には包帯も意味はなくなっていた。



タ「……名前を聞くの忘れたな」



エ「タタラさん、また怪我してる」



タ「すぐ治ったがな」



エ「じゃあなんで包帯?」



タ「…人間に手当てをしてもらったんだ」



エ「そんな人間いるんだ、珍しいね」



タ「…また会いたいと思った」



エ「それはタタラさん…恋かな?」



タ「そうかも、な」



エ「調べてあげようか?」



タ「いや、名前はわからない」



エ「いや…そのハンカチに書いてるし」



エトはハンカチを解き名前の部分を見せた。



そこには《東堂A》の文字。



エ「調べるね!タタラさん!」



タ「ああ、よろしくな」

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(プロフ) - さなさん» やっとログイン出来たので記念編として今日から更新します!タタラさんとのオチも書かせていただきますね〜! (2018年4月10日 20時) (レス) id: b85cd0b74a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます、やっとログイン出来たので記念編を書こうと思います!! (2018年4月10日 20時) (レス) id: b85cd0b74a (このIDを非表示/違反報告)
さな - なんか、月山さん好きでこの小説読ませて頂いたのにタタラさんに惚れましたわwwwタタラさん切ない、、素敵な小説でした!タタラさん落ちも見たいなー (2017年3月30日 1時) (レス) id: 17b73b6934 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - とても感動しました。エトが結婚式に来た時に涙が...人を泣かせる事の出来る物語が書けるって羨ましいです。これからも頑張って下さい。応援してます。 (2016年3月29日 9時) (レス) id: dfa230fb2a (このIDを非表示/違反報告)
桜果(プロフ) - 泣きましたわ(´;ω;`)ブワッ (2015年10月3日 21時) (レス) id: 8c1145e0ab (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: x他2人 | 作成日時:2015年3月20日 16時

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