末っ子のまーくん 12 (雅) ページ50
翔Side
俺が雅紀と話している間に入れられた座薬。
潤が身体を固定して
和が一気に押し込んでくれたおかげで、
やり直しをすることなく
すぐに終わらせることができた。
すぐに笑顔で背中をたたき
頭を撫でてやっている和と潤。
今日一日雅紀の看病をしてくれていただけある。
顔つきが完全にお兄ちゃんだ(笑)
和「じゃあ翔にぃ、俺らは下行ってるから」
翔「えっ、なんで?」
潤「翔にぃ帰って来たもん。
雅にぃもずっと翔にぃに会いたがってたし
邪魔者は退散しますよ〜(笑)」
邪魔者って……そんなことないだろ〜
雅紀だって、和と潤に感謝してるはずだよ。
その証拠に……
雅「……んで? ……かず? じゅん?」
「なんで行っちゃうの?」って呼び止める雅紀に
和と潤は驚いた顔をしている。
翔にぃいればいいでしょっていう潤にも
雅紀は首を振ってここにいてくれって手をのばす。
ほら、雅紀は2人を求めてるんだよ。
安心するんだろうな、2人がいると。
翔「みんないてくれるってさ。
眠くなってきでしょ? 目つぶってみな?」
目をトロンとさせはじめた雅紀の手を
布団の中にしまってやる。
でもまたすぐに手が伸びてきて
俺のシャツを指先でちょこっと掴んだ雅紀は、
遠慮がちにシャツを引っ張ってきた。
そしてうるうるな目で一言。
雅「…っしょに…ねよ?」
うん……これを、俺が断れるはずがないよな。
翔「いいよ。一緒に寝よう」
雅「…ずも……じゅ…も…」
翔「和と潤も? 一緒に?」
そう聞くと、コクンとうなづいた雅紀。
さすがにシングルベッドに大人4人は無理なんじゃ(笑)
翔「じゃあ、俺らは雅紀の周りで寝るから。
手、つないどくか?」
仰向けに寝た雅紀の左側に和と潤、右側に俺。
ベッドに突っ伏しながら
雅紀が寝るまで俺らも寝たふりをしていた。
……んだけど。
翔「疲れたよな。ありがと。ゆっくり休みな」
本気で寝息を立て始めた今日一番のお兄ちゃん2人。
気持ちよさそうに眠る和と潤に
タオルケットをかけてやる。
翔「自慢の弟だよなぁ…」
穏やかに眠る3人の顔を見つめながら
俺はなんだか誇らしい気分になった。
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作者名：ちさ
| 作成日時：2013年6月29日 14時
