胃腸炎 1 (雅・和) *リク ページ33
翔Side
翔「よしよし。苦しいなぁ。
我慢しないで吐いちゃっていいんだぞ?」
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和「や・・・だ・・・ｳｯ・・・ｯｸ・・・・ｳｪｯ・・」
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雅「しょ・・・に・・・ｯ・・・ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ・・・ﾝｧｯ・・はくぅ・・」
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翔「あぁっ!! ちょっと待って。
和ごめんな。これ自分で持てるか?
はい、雅紀。出しちゃっていいよ。」
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夜中、部屋に響く雅紀と和の苦しそうな声。
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急な吐き気に襲われた2人は、まったく眠れる様子はなくて、
いつ吐くかわからない状態では、俺もまったく目を離せない。
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この2人さぁ、昨日、友達と一緒にご飯食べに行ってたんだよね。
同じタイミングでこうも症状がでると、どうしても食中毒を疑ってしまう。
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今ノロウイルスが流行ってるから、どっからか感染したのかもしれないけど。
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お腹も下してるし・・・
こりゃ明日検査決定だな。
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今それを言うのはさすがに可哀想だから・・・・明日の朝まで黙ってるか。
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和「きもちわるい・・・・・しょ・・にぃ〜」
翔「うん。辛いねぇ。
ちょっと体起こしてみるか?」
和「んぅ・・・・・・・」
翔「ほら、よいしょ。
寝れるなら寝ていいよ。」
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和の後ろに座って、体を胸に寄りかからせた。
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俺の腕の中にすっぽりとおさまった和は、小さく唸りながら吐き気と腹痛に耐えている。
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大人になるとうまいこと吐けなくてよけいに苦しいんだよな。
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かわいそうに・・・・早く寝れちゃうといいんだけど・・・・
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翔「寒くないか?」
和「ん・・・・・・・」
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おっ、うとうとしてきた?
やっぱ人肌に触れてた方が安心するのかな・・・
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翔「雅紀くんはもうちょっと待っててね〜?
すぐにお兄ちゃんが抱っこしてやるからなぁ。」
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俺が和を抱きしめて胸をトントンしているのを、潤んだ目でじーっと見ていた雅紀。
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わかってるよ。雅紀もそうしてほしいんだろ?
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甘えん坊は今回も健在。
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こんな子供じみた言葉をかけても、恥ずかしがるどころか素直にコクンとうなづいた雅紀に、
思わず笑みがこぼれた。
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作者名：ちさ
| 作成日時：2012年12月8日 20時
