喘息、再々発!! 5 (翔) ページ17
翔Side
翔「はぁい、あーん。」
結「やぁ〜や〜・・・・」
翔「ん〜?
ご飯食べないと元気でないよ?
ほら、ゆいちゃん。」
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結「やぁ〜なの〜・・・いあないっ!!」
翔「あっ、ちょっと・・・・・」
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口元に持っていたスプーンを手で弾き飛ばされ、
ふやけた米粒が床にまき散らかってしまった。
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翔「はぁ・・・・・
ご機嫌ななめですねぇ・・・お嬢さん・・・」
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俺は一度結心をソファーに座らせると、重い身体を動かして床を片づけた。
なんで今日はこんなに身体が重いんだろ・・・
熱は下がったはずなんだけどなぁ・・・
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あぁ・・今日休みでよかった。
仕事に行ったらまた松岡先生にうるさく言われるところだったよ。
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結局、結心におかゆを食べさせるにはかなりの時間がかかり、
俺とAは遅めの昼食をとった。
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二人はご飯を食べて眠くなったのか、今はお昼寝中。
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翔「俺も・・・寝るかな・・・」
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さらに怠くなったような気がする身体をソファーに横たえ、大きく息を吸い込んだ。
そのままふぅ〜と息を吐こうと思ったのだが・・・
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翔「ん゛・・・ゲホゲホッ・・・ゲホゲホゲホッ!!」
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やっべぇ・・・・
と・・・とまらない・・・
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翔「ゲホゲホゲホ・・・ゴホッ・・・ハァッ・・・ゲホゲホゲホ!!」
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発作だ・・・・
瞬時にそう思った。
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まずい・・早く薬を吸わないと・・・
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翔「ッア・・ゴホゴホッ・・・ハァッ・・ハァッ・・・ゲホゲホッ!!」
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身体に力が入らなくて、動けない。
だんだん苦しくなってくる呼吸・・・
ヒューヒューと身体の中から聞こえてくる音に、サーッと血の気が引いていった。
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このままだと・・・おれ・・・・
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「しょ・・・にぃ?」
翔「A・・・ゲホゲホゲホ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・」
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「翔にぃ・・・翔にぃ!!」
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苦しい・・・
呼吸がうまくできない・・・
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体力はどんどん奪われていくのに、咳も息苦しさも改善される兆しは全くなくて、
俺は恐怖のようなものを感じながら、意識が遠のいていくのを感じていた。
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Aが俺の名前を叫びながら体を揺すっている。
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A・・・助けてくれ・・・
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そう思ってから、次に俺が気付いた時には、すでに病院のベッドの上だった。
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作者名:ちさ | 作成日時:2012年12月8日 20時