喘息、再々発!! 2 (翔) ページ14
翔Side
結局俺は、1時間弱の休憩で仕事に戻った。
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寝ようかとも思ったけど、時間がもったいなくてベッドの上で資料を読んだりして・・・
こんなこと松岡先生に知れたら、ゲンコツくらうんだろうなぁ・・・
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松「お帰りですか? 翔先生。」
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勤務も終わって帰り際、またもや松岡先生に会ってしまった。
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“会ってしまった”って・・・別に避けていたわけではないんだけどさ・・・
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翔「えっ、ええ。
それじゃ・・・お疲れ様でした。」
松「お疲れ。
38℃もあるんだから、今日は帰ったらすぐに寝ること。
結局昼間は全然休めなかったんだからな。」
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翔「えっ・・・・・・」
松「んじゃ、気を付けて帰れよ。」
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白衣を揺らしながら俺に背を向けて歩いて行った松岡先生を、
俺は口を半開きにしながら見つめていた。
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なんで熱が上がったって知ってるんだ・・・
しかも、仮眠を取らなかったことまでバレている。
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松岡先生の勘の良さなのか、医師としての経験によるものなのか・・・
あまりにもズバッと言い当てられたことに驚きながらも、なんだか恐ろしくも感じていた。
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確かに、俺の熱は上がっている。
午後の仕事中、俺は嫌な寒気を感じていた。
頭痛もするし、確実に熱上がってるな・・・と仕事終わりに検温してみたんだ。
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案の定38℃まで上がっていて、一気に倦怠感に襲われる。
そんなときの松岡先生の言葉だったから、よけいにドキッとしたのかもしれない。
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さすがにこれ以上あがるとまずい。
松岡先生の言うとおり、今日は早く寝よう・・・
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そう心に決めて、家の玄関を開けた。
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『うええぇ〜ん!!』
なっ、なんだ!?
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家に入ってすぐに聞こえてきた大きな泣き声。
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結心か・・・?
いや・・・Aの声も聞こえるな・・・
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翔「ただ・・・い・・・ま・・・」
智「あぁ、翔。おかえり。」
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リビングに入ると、まさかの光景が目に入った。
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雅紀に抱かれて和に聴診器を当てられている結心と、
潤に涙を拭ってもらいながら、智にぃにもたれかかっているA。
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二人とも顔は真っ赤。
発熱しているのは一目瞭然だった。
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翔「2人いっぺんにか・・・・」
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俺はカバンを床におろしながら、はぁ・・・と息を吐き出した。
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作者名：ちさ
| 作成日時：2012年12月8日 20時
