[ポケモン]捨て子から始まる異世界転生物語Ⅱ (ページ48)

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九十八話ページ48

山中を歩いている中、ベースキャンプを設営したいのに出来ないと悩んでいる人がいた。

崖を登ってリハビリしていたけれど、人が困っているのを無視するのも嫌だな。

｢キャンプを設営すると聞いて来たものの…ドーミラーがいて出来ないんですよ。

でも何かを訴えているみたいで無下にも出来ないし…｣

『なるほど…では私が対応するのでしばしお待ちを』

こういう時こそ私の出番

ポケモンに触れたら言葉がわかるとかいう訳の分からん能力が生きる時だ。

『こんにちは、何かあったのかな？』

優しく体を撫でながら何かあったのかと聞けば慌てた様子で着いてきて欲しいと言ってきた。

しかし川が行く手を阻んでもどかしい

〈全くお嬢は…こういう時こそ頼ってください〉

ふわりと飛んで私に頬擦りをするウォーグルは私とドーミラーを背中に乗せて簡単に川を飛び越えた。

今回は助かった

ズンズンと前に進んでいたら弱っているドーミラーを見つけてぎょっとした。

慌てて駆け寄ると傷だらけだったので急いで治療をした。

ドーミラーはこの事を言いたかったのだろう

傷だらけのドーミラーがまともに動けるようになるまではキャンプ場にいるのをおすすめしよう。

ここなら安全だからね

｢お手柄ですよ！これでベースキャンプが設営できます！｣

さいですか

ただポケモンを助けただけでこれだから、なんやかんやでこの世界もまたポケモンを完全に警戒しているわけではなさそうだよね。