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「おはよう」
「おう
おっす櫻井」
「…じゃねぇだろ？滝沢」
「…なんだよ？
もう上手く行ったのかよ？」
「お前っ
ふざけんなよ
ちょっとツラ貸せよっ
喫煙室行こうぜ」
「あぁ
いいよ」
週明けの月曜日
出勤早々
営業2課に乗り込み
周りの目も気にせず
滝沢を喫煙室に押し込む
「おい滝沢…お前
全部知ってたのかよ？」
「は？
なんの事？」
「とぼけんな
しかも名古屋じゃねぇし」
「それくらい最後に意地悪させてくれよ
俺だってAの事好きな気持ちは櫻井に負けてねぇよ」
「お前…
俺の気持ち、あの時から知ってたんだろ？」
「さぁな
そう言うお前だって俺の気持ち気づいてただろ？
なのに、先に諦めたのは櫻井だろ」
「っ」
「あの頃の櫻井にAは渡せなかった
傷つけて、泣かせて、辛い思いさせてただけだ」
「っ…」
それは否めない
「…確かにな…
俺が滝沢の立場だったら同じ事をしてた
俺はお前に負けたんだよ
…それに滝沢を選んだのはAだ」
「…櫻井…」
ふぅっとひと息をつき
そこで初めて2人
タバコに火をつける
「…大人になったな…」
「ふはっ
またそれかよ」
「…なんか
俺ら歳とったんだな」
「まぁな
だから今ならあいつを幸せにできる」
「頼むな」
「お前に言われなくても大丈夫だよ」
「ははっ
相変わらず気が強いところは変わらずだな」
ここでやっと
本当に滝沢とのわだかまりが解消された気がした
距離を取っていたのは俺だけかも知れないけど
俺はずっと滝沢にコンプレックスを抱いていたんだ
優等生でみんなに好かれていて
素直で穏やかで
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俺と真逆の人間
「櫻井
こんなところで油売ってる場合じゃないだろ？
片付けなきゃいけない問題があるだろ？」
滝沢に言われて
身を引き締める
「あぁ
ここが一番時間がかかりそうだけど
必ず成し遂げて見せる」
「頑張れよ」
「サンキュー」
「滝沢、この会社いつまでなんだよ？」
「うん
来月の人事が出たら」
「そっか…
早いな…
滝沢も頑張れよ」
「ははっ
敵に塩を送るなんてAを手に入れた余裕か？」
「バーカ
余裕なんて全然ねぇよ」
余裕なんてない
いつ
滝沢や他の奴のところに行ってしまうのではないかと日々不安だ
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ことら(プロフ) - 皆さまコメントありがとうございます。 (2018年11月3日 11時) (
レス) id: f90816f02b (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - はじめまして!毎回楽しく読ませて頂いてました！すごく面白かったです､これからも頑張ってください！ (2018年11月2日 19時) (レス) id: 41dfb4f50b (このIDを非表示/違反報告)
まひろ(プロフ) - お疲れ様でした！ (2018年11月2日 18時) (レス) id: 57fa7283bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - しようちやんも大好きだよ (2018年10月22日 21時) (レス) id: 971a33d799 (このIDを非表示/違反報告)
ことら(プロフ) - まひうお様はじめまして。そう言っていただけるなんて光栄です。ありがとうございます！ (2018年10月22日 17時) (レス) id: f90816f02b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことら | 作成日時：2018年10月13日 19時
