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とたんにAも目をそらして
俯いてしまう
「んふふ
Aちゃん
かぁいいね」
大野さんっ？
「もー大野さん
さっきからそればっかり
やめて下さいよー」
「は？」
ずっと言ってんの？
「だってAちゃん
かぁいいんだもん」
「そんな…
かわいいなんて言われる歳じゃないですから…」
おいおいおい
俺が来るまでずっと一緒にいたのかよ？
じとっと
大野さんを睨んでいると
「ごめんごめん
しょーくんもかぁいいよ」
「そこじゃありません」
さすがに不機嫌さを全開にすると
「んふふ
しょーくんはAちゃんの前だと素でいられるんだね？」
「え？」
「あぁ
大学から一緒ですからね」
当たり前のように言うAに
愛しさが余計に込み上げて来る
そうだよ
間は空いてるけど、君と出会ってから
もう12年だよ
色々あったな…
「じゃあ
積もる話もあると思うから
後は2人でね？」
「えっ？」
「Aは
今日名古屋に戻るんだろ？」
「あ…
櫻井…
あのね…」
「しょーくんごめん
俺がAちゃんにそう言って同期会断わんなよって言ったの」
「は？」
「じゃーねー」
そう言って帰ろうとする大野さん
「大野さん…」
「Aちゃんもしょーくんも
お互い似てるところがあるからね
ちゃんと話し合うんだよ」
ぐっと
大野さんは
俺の腕を引っ張り
大野さんと俺の立ち位置を入れ替え
Aの隣に並ばされた
「ほら
しょーくん
Aちゃんをいつまでも、こんなところで立たせてないで小洒落たレストランとかバーにでも連れてってあげなよー」
「大野さん…
ありがとうございます」
「んー」
ヒラヒラと手を振って去って行く
.
.
「…」
「…」
.
2人きりになると何を喋ったらいいのか
しばらく沈黙が続く
「…あの…
あのさ…
いつ名古屋に戻るんだよ？」
「え
あ…うん…
明後日の日曜日」
「へぇ
そうなんだ…
それまでは？
……滝沢ンとこ？」
「え？」
いや
当たり前か
結婚するんだもんな
さっきまでの幸福感がそれを思い出した事によって
痛みへと変わる
「そうだ
おめでとう」
祝福はするよ
もちろん
ただ…
「え？」
すごく驚いた顔をして俺を見るA
「…実は
滝沢から、Aにプロポーズしたんだって聞いたんだ」
それでも聞いてほしいんだ
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ことら(プロフ) - 皆さまコメントありがとうございます。 (2018年11月3日 11時) (
レス) id: f90816f02b (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - はじめまして!毎回楽しく読ませて頂いてました！すごく面白かったです､これからも頑張ってください！ (2018年11月2日 19時) (レス) id: 41dfb4f50b (このIDを非表示/違反報告)
まひろ(プロフ) - お疲れ様でした！ (2018年11月2日 18時) (レス) id: 57fa7283bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - しようちやんも大好きだよ (2018年10月22日 21時) (レス) id: 971a33d799 (このIDを非表示/違反報告)
ことら(プロフ) - まひうお様はじめまして。そう言っていただけるなんて光栄です。ありがとうございます！ (2018年10月22日 17時) (レス) id: f90816f02b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことら | 作成日時：2018年10月13日 19時
