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…なんでだろうな
やっぱ無理だ
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やっぱ
嫌いになんかなれねぇし
諦めらんねぇよ
A…
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こうなったら
今から名古屋に行ってやる
とことん追いかけて会ってやる
とことん運命に逆らってやる
.
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そうと決めたら
まずは
携帯で名古屋行きのダイヤを調べる
1分1秒も無駄にしたくない
脳みそをフル回転させて
これからのスケジュールを頭ン中で組み立てていく
足早に会社を出ようと
消しゴムとカバンを掴んだ時
パチンと社内の灯りがついた
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「っ！？」
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驚いて入り口を見る
「しょーくん
おかえり」
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「えっ？
大野さん…」
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そこには
ふにゃふにゃ笑ってる
うちのエースがいた
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空かさず
大野さんに尋ねる
「大野さんっ
A、来たんですよね？」
「うん
来たよ」
「今日名古屋に戻るらしいんですけど
何時の新幹線か分かりますか？」
「んー？
聞いてないなぁ」
「そうですか…
ありがとうございます。
すみません
俺、ちょっと急ぐんで
お疲れ様でした」
とにかく
急ごう
「あ
しょーくん」
急いでいると言っているのに
引き留めてくる大野さんに
「なんですか？」
若干焦りながらも
大野さんがいる
入り口に向かって
ずんずん歩いて行く
すると
大野さんはくるりと後ろを向いて
「ほらね
やっぱりしょーくん戻って来たでしょ？」
なぜか自分の後ろの入り口に向かって話しかける
「？」
その行動が不可解だったが
今はそれどころではない
「大野さん
何言ってんスか？」
そう言いながら
大野さんの側まで歩き着き
すれ違おうとしたところ
時が止まった気がした
.
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「え？」
.
.
.
.
大野さんの後ろにある
入り口のドアの向こうに
「…櫻井」
.
.
.
どくん
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一瞬呼吸を忘れるくらいの衝撃
.
.
.
そこには
今
どうしても会いたくてたまんなかった…
ずっとずっと会いたかったあいつが立っていた
「櫻井」
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俺の名前をもう一度呼び
あの頃みたいに
綺麗に俺に微笑んでくれている
君がいた
愛しい愛しい君がいた
.
.
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ことら(プロフ) - 皆さまコメントありがとうございます。 (2018年11月3日 11時) (
レス) id: f90816f02b (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - はじめまして!毎回楽しく読ませて頂いてました！すごく面白かったです､これからも頑張ってください！ (2018年11月2日 19時) (レス) id: 41dfb4f50b (このIDを非表示/違反報告)
まひろ(プロフ) - お疲れ様でした！ (2018年11月2日 18時) (レス) id: 57fa7283bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - しようちやんも大好きだよ (2018年10月22日 21時) (レス) id: 971a33d799 (このIDを非表示/違反報告)
ことら(プロフ) - まひうお様はじめまして。そう言っていただけるなんて光栄です。ありがとうございます！ (2018年10月22日 17時) (レス) id: f90816f02b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことら | 作成日時：2018年10月13日 19時
