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支店にタクシーが着き
緊張しながら社内に入り
Aのいる部署へと向かう
「あれ？櫻井くんじゃない？」
「あ、城島さんお久しぶりです」
研修で一度お世話になった方だ
「どうしたの？」
「ちょっとこっちに用があったついでに挨拶に寄らせていただきました」
嘘ばっか
「おー、わざわざお疲れ様」
「あのーAは？」
「え？」
「あ、同期なんで」
「あ、あぁ
そうだったな、あそこの席だよ」
そう言って城島さんが窓側の席を指差す
ありがとうございますと一礼をしてその席へ向かう
その席の島の周りは忙しそうに動き回ったり電話対応をしていたりで俺には気づいていない
Aの机の上には懐かしいあいつの字で書かれたメモがパソコンにポストイットで貼られている
あぁ
Aだ
それだけで胸が苦しくなる
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大学4年の夏、就活も終わりみんな学生生活最後の夏を楽しむべく色々と企画を考えていた
もちろんゼミでも何かやろうとしていると
「やっぱバーベキューで始まったんだからバーベキューで締めようぜ」
なんて安易な発言が
「くだらなすぎて逆にいいねぇ」
と、多くの賛同者を得て決まった
「んで、最後は花火しようぜ」
「学生らしくバカみたいにはしゃごうぜ」
もうみんなハタチを越えているから酒も混じり
ハイテンションだ
まさか
Aは加わらないだろうと思いきや参加していたことに俺も余計ハイテンションで騒いだ
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バーベキューも終盤に入り
みんなで花火をする
振り回して周りに迷惑をかける奴もいれば
線香花火を楽しむ奴らもいる
そんな中
「櫻井」
その声に胸が高まる
「A」
みんながはしゃいでいる中
2人の空間だけが切り取られたみたいにまるで静寂で別空間にいるみたいだった
「今までありがとね」
そう告げるAに
もうこれで本当にさよならなんだと思うと余計に胸が締め付けられ
まともに顔もみれない
「別になんもしてねぇよ」
「ううん
櫻井に出会えてなかったらこんなにゼミも楽しくなかったし、学生生活も満喫できなかったよ」
「んなことねぇだろ。
お前には滝沢がいるだろ？」
「…櫻井にだってたくさん女の子いるでしょ？」
「関係ねぇだろAには」
「だから櫻井にも秀明のことは関係ないでしょ」
「は？」
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ことら(プロフ) - 皆さまコメントありがとうございます。 (2018年11月3日 11時) (
レス) id: f90816f02b (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - はじめまして!毎回楽しく読ませて頂いてました！すごく面白かったです､これからも頑張ってください！ (2018年11月2日 19時) (レス) id: 41dfb4f50b (このIDを非表示/違反報告)
まひろ(プロフ) - お疲れ様でした！ (2018年11月2日 18時) (レス) id: 57fa7283bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - しようちやんも大好きだよ (2018年10月22日 21時) (レス) id: 971a33d799 (このIDを非表示/違反報告)
ことら(プロフ) - まひうお様はじめまして。そう言っていただけるなんて光栄です。ありがとうございます！ (2018年10月22日 17時) (レス) id: f90816f02b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことら | 作成日時：2018年10月13日 19時
