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今でも
好きだよ
あの頃も
諦めたなんて言っておきながら
本当は
ずっとずっと好きだったんだ
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「なんだよサクショウ
奈央ちゃんと別れたんだって？」
「んー。
まぁな…」
もうすぐクリスマスで学生は浮き足立っている
「なんでだよ？」
「私のことが好きなの？
って、しょっちゅう聞いてくんし
連絡すぐ返さないとうるせぇし
電話もすげぇし…」
「だからフったのかよ？」
「…フラれた」
「はっ！？」
「淡白すぎて無理だってさ」
「…へぇ…」
好きかと聞かれたら好きだけど
他のことより第一優先にはできない
テストやレポートがあれば勉強が優先だし
当たり前じゃね？
それに
彼女がどこでなにしてようと特に気になんねぇし
だから別れたいって言われたら仕方ないよな
そんなことを話しながらゼミの教室に向かって廊下を歩いていると
Aが向こうから歩いてきた
「あー
Aさんおはよー」
周りの奴らは元気に挨拶をする
「おはよ」
「おっす」
俺は躊躇いがちに挨拶をしてすぐに教室に入ろうとすると
「櫻井くん」
「はい？」
振り向くと見知らぬ女が立っていた
「あの…ちょっと話があるので授業終わったらいい？」
ちらりとAを見ると
フっと視線を逸らして先に教室に入っていってしまった
くそっ
「あぁいいよ」
半ばヤケクソで了承する
パタパタと去っていく女からすぐに視線を戻すと
「今の子ちょー可愛いなー
いいなーサクショウは
相変わらずモテモテだから」
仲間達がその後ろ姿を見ながらニヤニヤする
ドカリとAが座っている少し前の席に座る
「ぜってぇ
サクショウにコクるんだぜ
どうするんだよ？」
「あー…
まぁ、可愛いから別に付き合いたいならいいけど」
ワザとAに聞こえるように話す
「いいよなぁサクショウは
黙ってても向こうから言ってくるから」
「…んなことねぇよ…」
思わずボソリと本音が出てしまう
「え？」
聞き返されて
「いいだろ？」
なんて悪ぶってしまう
くそぉー
だの
チクショー
だの
色々仲間達が言うなか
最低
「は？」
「え？
どうした？サクショウ？」
「…あ
ううん。なんでもねぇよ」
そして
またくだらない話が始まる
今
「最低」って女の声が聞こえた気がした
…あいつが言ったんだ
でも
振り返ることができない
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ことら(プロフ) - 皆さまコメントありがとうございます。 (2018年11月3日 11時) (
レス) id: f90816f02b (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - はじめまして!毎回楽しく読ませて頂いてました！すごく面白かったです､これからも頑張ってください！ (2018年11月2日 19時) (レス) id: 41dfb4f50b (このIDを非表示/違反報告)
まひろ(プロフ) - お疲れ様でした！ (2018年11月2日 18時) (レス) id: 57fa7283bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - しようちやんも大好きだよ (2018年10月22日 21時) (レス) id: 971a33d799 (このIDを非表示/違反報告)
ことら(プロフ) - まひうお様はじめまして。そう言っていただけるなんて光栄です。ありがとうございます！ (2018年10月22日 17時) (レス) id: f90816f02b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことら | 作成日時：2018年10月13日 19時
