Remember Loving 【志麻】

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｢ 好きだよ ｣





そう言葉にすると、今までだって 心の中で 散々にAの事を 想って叫んでいたはずなのに、それじゃ おさまりきらなかったとでも言うほどに、ポロポロと自然と言葉が零れ始め。





｢ 俺は、今でもAのこと好きだよ。大好きだ。じゃなきゃ、ちょくちょく 見舞いにだって行ったりもしねぇし、こんなボロボロにもなってへん… ｣




｢ けど、ダメなんだよ 俺じゃ ｣




｢ あいつが 求めてるのは、俺じゃなくて… 坂田、だから… ｣




｢ だから、俺は… Aの笑顔を作れるぐらいのやつでいれたら、って… ｣





｢ いれたら、って思わなきゃ…アカンのに… ｣








ぽたぽたと 俺の目から涙が出てきて。
ほんま弱い。彼女が いなくなった程度で、
こんなになってしまう俺は すげぇ弱い。

…でも、そんぐらいに好きで好きでたまらないんだ。






笑顔になってほしい。

誰が理由でもええから、

笑って幸せでいてほしい。





確かにそれも 俺の本当の一つの願いなのかもしれへん。

けど、本当は。本当は…







｢ 俺のこと… 好きだって思ってほしいっ… ｣




｢ 俺を見ただけで 幸せそうに笑って、志麻って呼んでくれるあいつに もう一回会いたいんだよっ… ｣









いつの間にかセンラくんは 俺の隣に座って、ぽんぽんと俺の背中を撫でてくれていた。

俺はその優しさに甘えて、流れる涙をそのままに、涙のせいで 熱くなる喉を震わせながら、Aへの想いを全部全部吐き出した。





俺の言葉を、センラくんは 一つ一つ うんうんと頷いて 聞いてくれていた。

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