標的39 ページ39
「___年季が違う。出直してこい」
十年バズーカで入れ替わったランボが更にバズーカを擊ち現れた、二十年後のランボによる
圧倒的なその威力に、勝敗は決したかのように思われた。
その時。
「ぐぴゃあぁあ!!」
煙と共に、現代のランボが姿を現す。
時間切れだ。
ランボは……動かない。
「ああっ!危ない!」
「待て。手を出せば失格になるぞ」
「その通りです。フィールドに一歩でも足を踏み入れれば、失格と見なしリングを没収します」
形勢逆転。
レヴィは容赦なく、無抵抗のランボを蹴りつける。
私たちはただ見守ることしか出来ない。
ツナは……
まだ、迷っているみたいだ。
「
「ああ……ッ!ランボ!!」
「どこへ行くんだ?失格になるぞ」
「分かってる……でも!オレ、ランボを守らなきゃ!!」
「ツナ」
私は、今にも駆け出そうとするツナの肩を掴まえた。
「Aごめん、オレ」
「あー、違う違う」
え?と首を傾げるツナの横を通り抜ける。
「ツナはさ。私たちのボスなんだから」
「え!?い、いや……ボスではないけど……!」
ここで大空のリングを奪われる訳にはいかない。
「たまにはファミリーを頼ってもいいんですぜ、十代目!」
「なんか獄寺君みたいなこと言ってるー!?」
私がランボを助け出す。
最初からこうするつもりだった。
原作とは違う、けど。
大空のリングは渡さない。
ツナの「助けたい」という思いだけで十分だ。
そもそも私のリングが原作にない以上、没収されたところでどうなるかは分からない。
だから、分からない未来より……今出来ることをするんだ。
「ドヤ顔すんな」
「リボーン君!?今いい感じだったよね!??」
先生!この赤ちゃん、全く空気を読みません!!
……と、ふざけている場合ではなかった。
ランボが蹴り飛ばされる。
急いで助けに行こうとした、その時。
ぐい、と。
ふいに腕を引かれて立ち止まる。
「……山本?」
振り返ると、山本が私の手首を掴んでいた。
どこか曖昧な表情の彼と目が合う。
「あ、いや。わりい」
数回瞬きした後、慌ててその手を離す。
目を逸らしたその顔は、影になってよく見えない。
どこかよそよそしい態度が引っかかるが、今はそれどころではない。
私はフィールドへ飛び込んだ。
あなたの死ぬ気の炎の属性は……
雷
214人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「原作沿い」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
佐乃(プロフ) - 白露さん» ありがとうございます!夢主ちゃんの寝床はそのうち出るかもです……笑 (2019年7月27日 20時) (レス) id: 0f99d84b60 (このIDを非表示/違反報告)
佐乃(プロフ) - サクラさん» ありがとうございます! (2019年7月27日 20時) (レス) id: 0f99d84b60 (このIDを非表示/違反報告)
白露(プロフ) - 面白いです。続きが楽しみです。 ヒロインちゃんは結局どこで寝泊まりしてるんだろうw (2019年7月27日 17時) (レス) id: 5376065075 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 物凄く面白いです。 (2019年7月27日 16時) (レス) id: fa117b4385 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:佐乃 | 作成日時:2019年7月26日 19時