標的31 ページ31
そこから特訓の日々が始まった。
しぶしぶ了承してくれた黒曜のメンバーに、戦闘の基礎を叩き込んでもらう。
ヴァリアーが攻めてくるまで、黒曜センターに泊まり込みの合宿だ。
「よろしくお願いしまーす！」
「めんどい……なんで僕たちが」
「ド素人相手に何仕込めばいいか分かんねーっつの」
「あ……待って。骸様が何か……」
クロームがそう言うと、突然彼女の周りを濃い霧が取り巻いていく。
「クフフ……何やら面白そうなことをしているようですね」
「骸！」
「骸様……っ！」
霧散したそこにクロームの姿はなく、代わりに骸が現れた。
もちろん幻覚だけど、私には到底見分けがつかない。
「さて……聞けば戦い方を教えて欲しいとか」
「うん。戦えるようにならないといけなくてさ」
「いいでしょう」
そう言って骸は自らの右目にその手をかざす。
再び映った瞳には、“四”の文字が刻まれている。
骸は小さく手招きをした。
「もう少しこちらへ来て下さい」
「？こう？」
言われるがまま、正面に歩み寄る。
骸が私の右目に手を伸ばす。
「い゛ッた゛！！？」
直後、眼球を貫かれたような痛みが襲う。
思わず目を抑えてうずくまる。
「な、なに……っ！？」
「あなたに僕の力を一つ授けます」
「あなたには、第四の輪廻＿＿修羅道を、この数日でモノにして頂きます」
覚悟して下さいね、と笑う。
語尾に(暗黒微笑)とつきそうな程、ドス黒い笑みを浮かべていた。
＊
＿＿＿イタリア、ヴァリアー本部。
「スクアーロがそろそろ戻ります」
ボンゴレ�柔い梁�子にして、独立暗殺部隊のボスである
彼らは一様にハーフボンゴレリングを手にしており、日本からその片割れがやって来るのを今か今かと待ちわびていた。
それが＿＿ニセモノだとも知らずに。
「つーかさ、お前なんでいんの？」
「オレも守護者だからな」
邪魔だ、と言わんばかりのトーンで、“七人目”の幹部にそう吐き捨てる。
当の本人は臆する様子もない。
「雪って都市伝説じゃん？お前の出番ねーから」
「分かんねーだろ。もしお前が死んだら嵐はオレが務めっから安心しろよ、ベル」
ぷっちーん、と声に出した少年の手には、いつの間にか鋭利なナイフが握られている。
「貴様ら、ボスの御前だぞ！いい加減にしろ」
「そうよ。楽しみなのは分かるけど落ち着いて」
「チッ」
「……ああ。分かってる」
ヴァリアーが日本に到着するまで
残り、五日。
あなたの死ぬ気の炎の属性は……
雷
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佐乃(プロフ) - 白露さん» ありがとうございます！夢主ちゃんの寝床はそのうち出るかもです……笑 (2019年7月27日 20時) (
レス) id: 0f99d84b60 (このIDを非表示/違反報告)
佐乃(プロフ) - サクラさん» ありがとうございます！ (2019年7月27日 20時) (レス) id: 0f99d84b60 (このIDを非表示/違反報告)
白露(プロフ) - 面白いです。続きが楽しみです。 ヒロインちゃんは結局どこで寝泊まりしてるんだろうw (2019年7月27日 17時) (レス) id: 5376065075 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 物凄く面白いです。 (2019年7月27日 16時) (レス) id: fa117b4385 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐乃 | 作成日時：2019年7月26日 19時
