16話 ページ17
放課後、俺は直ぐにスカラビア寮へ行った。
熱砂の国特有の気候はサバンナと似ているが、湿度が全然違う。
｢ジャミルー、来たぞー。｣
｢……今日は来てくれてありがとうございます。｣
｢あ、そーゆーのいいよ。｣
きちんとしてくれるジャミルの頭を撫で、
俺はスカラビアの寮の中へ入る。
ジャミルも後ろから着いてくるようだった。
｢わあ豪華。｣
壁には高級そうな絵が飾られており、高そうな壺があちこちに置かれている。まあアジーム家の坊ちゃんだもんな。キングスカラーも一応王族だけど、やっぱ商人は金の稼ぎ方を知っている。
まじまじと見ながらゆっくりと進むと、前方に走ってくる白髪の少年が見えた。ジャミルの顔を見ると呆れた顔をしている。
｢ジャミルー！とAさん！なんでここにいるんだ？｣
｢お前が昨日の夜に宴をするとか言い出したから、助っ人で来てもらったんだよ。｣
｢よう、熱砂の坊ちゃん。おじゃまするぜ。｣
俺がお辞儀をすると、白髪の少年はにっこり笑った。
｢おう！今日はわざわざありがとな！
俺はカリム・アルアジームだ！よろしくな！｣
なんていうか、朗らかな子だ。
ジャミルが抱え込む原因が分かってきたぞ。
この子はびっくりするくらい性格がいいんだ。
｢おう、カリム。よろしくな。
キッチン借りるぜー。｣
｢カリムは部屋にいろ。あそこなら安全だからな。｣
ヒラヒラと手を振ると、カリムは部屋に戻って行った。
コツコツと2人の足音だけが響く。
俺はジャミルにガバッと肩を組んだ。
｢お前疲れてんな。休んどけよ。全部俺やるから。｣
｢っでも……｣
｢毒の心配か。ならジャミルは台所の椅子に座って俺の監視でもしとけばいいさ。大人しく甘えとけって。｣
そう言うとジャミルは小さくお礼を言って、フードを被った。照れ隠しか。可愛いなこのやろう。
｢さて、熱砂の料理なんて久々だな。
少々スパイス見させてもらうぜ。｣
キッチンにつき、ジャミルを椅子に座らせ俺は何十種類のスパイスを見比べる。どれも新鮮でいい香りだ。
｢Aさん……｣
しばらくの沈黙をきったのはジャミルだった。
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零(プロフ) - 続きが速く見たいです! (2023年2月11日 16時) (
レス) @page30 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(サブ垢)(プロフ) - 洸さん» 返信遅くなってすみません……！そう言って頂けて本当に嬉しいです！更新頑張ります！ (2022年7月31日 15時) (レス) @page30 id: f3216aef7e (このIDを非表示/違反報告)
洸 - えっちょ、は？神か？神だな？貴方は神だな？誇張じゃなく神だな？神ですね？え、今まで見た中で最高ですよコレ。更新待機しますよマジで。 (2022年4月23日 21時) (レス) @page27 id: 2f1dccb094 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(サブ垢)(プロフ) - 舞さん» 返信遅くなり申し訳ございません……ありがとうございます！ (2021年11月17日 19時) (レス) id: bc678a6855 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ (2021年11月7日 2時) (レス) @page24 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らずぴす x他1人 | 作成日時：2021年8月21日 5時
