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「……あれ、まだなんかモヤモヤした顔してるやん」
康二の言動になぜか引っかかっていたら、見抜かれてしまった。
「確かに、最近7年ぶりに再会したばっかりの俺に慰められても、あんまり納得できひんかもしれんけど……」
何に引っかかっているか、までは見抜いてないみたいやけど。
なんて言えば、この曖昧な心の内がうまく伝えられるんかな、
なんてことを考えて、無意識に黙り込んでたらしい。
「……なぁ、」
伺うような康二と目が合った。
「この間話したこと覚えてる?」
「どのこと?」
「キス、の話」
「そりゃ……覚えてるで」
「今も、やって欲しいて思ってる?」
そう問いかけるこーじの表情は、こっちが嘘なんてつけへんくらい真っ直ぐやった。
「……うん」
やから私も、素直に答える。
「そっか。
……ならちょっと手、貸してみ」
「手?」
言われた通り、テーブルの上に左手を投げ出す。
そこから……まるで、おとぎ話のようなことが起きた。
壊れ物を扱うようにそっと、私の左手をとる康二。
微かな驚きと、どこからともなくこみ上げる安心感に、思わず康二の顔を見やった。
「……もう、なんて顔してるん」
しょうがないなぁ、と言いたげな笑顔。
そして……一瞬だけ
康二は私の指先に口付けた。
指先に集まる熱は、まだ残るこーじの温もりなのかそれとも私自身のものなのか……
両方かもしれない、なんて蕩けそうな頭は考えた。
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レイ(プロフ) - やいさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます…！もう少しペースを上げて更新していくので、お付き合い頂ければ嬉しいです。 (2021年4月30日 23時) (
レス) id: 836a209a6b (このIDを非表示/違反報告)
やい - 素敵なお話すぎて続きめちゃくちゃ気になります…！ (2021年4月30日 1時) (レス) id: cf87cebb1a (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 名無し63259号さん» ありがとうございます！ちゃんとスー頂きました(笑) (2021年3月15日 23時) (レス) id: 74aabe9229 (このIDを非表示/違反報告)
名無し63259号(プロフ) - さいこうです！更新頑張ってください！スーをさしあげます！！ (2021年3月10日 8時) (レス) id: d883dc3306 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春 | 作成日時：2021年3月8日 1時
