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明日から夏休み。
私達は放課後、皆が部活行く前にこの前行く事になったお祭りの日時を決めていた。
て「──って事で20日の18時、神社に集合でいい?」
「おっけー!!」
し「ねぇねぇ、Aちゃんの絵の方どうなの?」
『うん。順調だよ』
り「最近放課後になっても教室に残って絵描いてるもんね」
ゆ「早くAちゃんの絵見てみたいな」
『頑張って夏休み中に仕上げるね』
り「したら俺達は部活に行くかな」
て「げっ!?もうこんな時間…早く行かねぇと怒られちまう」
皆は部活があるとの事で解散し、私も家に帰ることにした。
お祭りかぁ…とても楽しみだなぁと思いながら帰路に着く。
『ただいま…』
って言ってもこんな時間に誰もいないか。
早く絵描かないと…と思っていたら玄関には両親の靴が置いてあった。
私は、もしや…と思いながらリビングに行くと両親の姿があった。
母親「あら、Aおかえり」
『た、ただいま…今日は早かったんだね』
母親「うん。ちょっとね」
父親「A。話がある」
『もしかして…また転勤?』
父親「あぁ。話が早いな」
やっぱり…父からの話は大体転勤の事ばかりだ。
せっかく友達ができたのに離れ離れになるなんて……
いや、でも少し遠くても学校休みの時に会えるんじゃないか?
『ちなみに転勤先は……?』
父親「アメリカだ」
母親「凄いねぇ。初めての海外だよ」
海外……それじゃあもう皆に会えないじゃん。
私はショックを受け、両親が後から何か言っていたが全然耳に入らなかった。
『ごめん…ちょっと調子悪いから部屋行くね』
母親「A。晩ご飯は?」
『いらない……』
私は自分の部屋に行きベッドに横になる。
どうして私だけこんな目に……
すると、ふと私の視線に机の上に置いてある作成中の絵が入る。
『せっかく頑張って描いたのに……』
私はなにもかも嫌になり、絵を破ろうと手にかけると…
り“出来たら1番に見せてね”
頭の中にりょうくんのが思い浮かぶ。
そして私の目には涙が流れ、その場に座り込む。
『どうすればいいの……?
助けてりょうくん……』
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作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2021年11月22日 0時