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あれから俺は猛勉強して大学入試を受けた。
そして結果は──
て｢……!!A!!｣
『おはよ』
無事合格!!
Aと同じ大学に行けるなんてめっちゃ嬉しい!!Aが勉強を教えてくれたおかげもあるし、毎日もの凄い願かけしたおかげかな？
それに大学に入ってからショートヘアだったAが少し髪を伸ばし始めて大人の女性のような感じになってきて尚可愛くなった。
これはもっとそばにいて彼女を守らねば!!と思ったのだが、一つだけショックな事がある。それはまさかの学部が違うことだ。
Aの学部は学内で1番難しい所で俺には敵わない所だ。そりゃそれぞれ受けたい学部があるからしょうがないし、俺は少しでも多く彼女との時間を設けたいと思い、登校する時間だけは一緒にする事にした。
家まで迎えに来て一緒に電車に乗る。最初Aは『来なくてもいい』とあしらっていたが、途中から諦めたのか文句を言わなくなった。
1分1秒でも長く彼女の傍にいたいと更に彼女に対する気持ちが強まっていた。だが彼女は俺の事をどう思っているのか謎のままだ。
『……てつや？』
て｢……えっ!?なに？｣
『いや、ずっとボーッとしてるからどうしたかと思って』
て｢ううん。なんでもないよ｣
『そっか。……あ、電車来たよ』
毎朝乗る電車がやって来た。俺達はいつもこの時間の電車に乗っている。電車内は少々乗車客がいて、俺達はいつも端の方で立って電車に揺られている。
そんな中にも関わらずAはいつも俺の前で小説を読んでいる。立ちながら…しかも満員の中よく読んでられるなと毎回心配してしまう。
Aはそんなのお構いなく閉まっている扉を背もたれにして小説を読んでると、どんどん乗車客が増えてきた。
て(なんか混んできたなぁ……)
俺は彼女が他の人とぶつからないよう、読書を続けられるようにと、彼女の両サイドに肘をついて彼女の身を守った。
『……ん？てつや何してるの？』
て｢Aの読書タイムを邪魔にならない様ガードしてるの｣
『別に大丈夫なのに』
て｢急ブレーキした時転んだら大変でしょ？｣
『うん……でも傍から見たら壁ドンされてる様に見えてるかも…ッ』
て｢……ッ!!｣
Aは少し顔を赤らめながら言ってくるもんだから、つい手を離してしまった。
彼女を守ろうと思ってやった事が、まさかそう見えたなんて……
俺はこれから彼女をどう守ればいいんだ──
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作者名：ぺぺぺ | 作成日時：2022年3月20日 19時
