俺の為に作ってくれ (ページ8)

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──土曜日──

私は前日に少し多めに下準備をして、としみつさんが来るのを待った。

待った。……のだが、今日は結局としみつさんは来ずにこの日の営業は終了。

まぁ有名YouTuberだから色々仕事あるからしょうがないよね。
それに明日もあるから！明日こそ来てくれると思いながら私は店の鍵を閉めた。

──日曜日──

今日こそ来てくれると信じながら働くも彼の姿がなく時計の針が進んでいく。

時刻は18時55分。あと5分で営業終了してしまう。
ダメかぁと思いながら私は店の前に立ってる旗を回収しに外に出る。

外にある旗を回収している中、店の方に走ってる人影が見えた。

｢───さーん！──なさーん！！｣

走ってる人は段々私の方に近づいてくる。
よくよく見ると、としみつさんの姿だった！

『としみつさん!?』

と｢ハァ…ハァ……ごめん…撮影が長引いて……お店まだやってる？｣

『はい！どうぞ入ってください！』

よかった…としみつさん来てくれた！
私は笑顔でとしみつさんを店へ招いた。

『お疲れですよね。今お茶持ってきます！』

私は急いでお茶を用意し、としみつさんにお茶を出すと、喉が渇いてたのか一気飲みしてすぐに空になった。

と｢生き返った……｣

『フフッ…それではご用意するのでお待ちください』

数十分後……

『…お待たせしました！』

と｢美味そッ！いただきます！｣

としみつさんは今回も美味しそうに五平餅を堪能してる。

と｢撮影後の五平餅美味すぎ〜！｣

『お疲れ様です』

と｢…なんかわりぃな｣

『何がですか？』

と｢この前は平日に来て、今日は営業終了間際に来てしまって…迷惑な客だよな｣

『そんな事ありません！私としみつさんが来るのずっと待ってましたから！』

と｢ほんと？なんか嬉しいな…｣

私の発言で少し顔を赤くするとしみつさん。
自分もなんて事言ったんだと私の方も恥ずかしくなっちゃった。

と｢ねぇ、お姉さん名前なんて言うの？さっき走ってる時お姉さんの姿見えたけど、名前分かんなくてつい倉科さんって言ったんだ笑｣

『私ですか？倉科Aです』

と｢Aちゃん…良い名前だね｣

『あ、ありがとうございます』