俺の為に作ってくれ (ページ28)

今日:4 hit、昨日:15 hit、合計:32,079 hit

28.としみつside ページ28

完全2人っきりになった俺とA。

と言ってもAは隣で寝ているが…

このままだと風邪をひくと思い、俺は厨房にいるAの母さんを呼びに行った。

と｢すみませーん｣

主母｢あら、としみつくん。撮影終わったの？｣

と｢はい。実はAが寝ちゃって……｣

主母｢あらら…ごめんなさいね。今手が離せなくて、あの子の部屋まで連れてってくれないかしら？｣

と｢は、はぁ……｣

おばさんは｢Aの部屋はあそこだから｣と部屋を指さし、仕事へ戻って行った。

部屋の場所は分かったが、問題はどう部屋に連れて行くかだ。

俺は悩みに悩んで答えは1つしか出てこなかった。

お姫様抱っこだ。

俺はAが起きない様にそっと抱え彼女の部屋に向かった。

部屋まではそれほど距離はなく、なんとかたどり着ける事ができ、俺はAをベッドに寝かした。

俺はベッドの横に座り、Aの寝顔を眺めた。

彼女の寝顔を見るのはこれで2回目だが、改めて見るとやっぱり可愛い。

そう思っていると、俺はこの前寝ているAにキスした事を思い出し1人で顔を赤くした。

と｢A……｣

俺はAの手をギュッと握り、寝ているAに言葉をぶつけた。

と｢俺…いつになったらお前に告白できるんだろ。俺、お前の事好きなんだよ。なのに……弱えーよな…｣

1人でベラベラ喋っていると目頭が熱く感じてきた。

こんなの俺らしくないと腕で目をゴシゴシ擦り、再度彼女の顔を見た。

と｢お前が俺の事好きじゃなくても、俺はずっとお前を好きでい続けたい｣

俺は握ってたAの手の甲にキスを落とし、部屋から出た。