三社生キ残リー ポートマフィア ー ページ5
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ポートマフィアの拠点。
構成員の一人から首領である『森 鷗外』に一件の連絡が入った。内容は己の部下であり、マフィア幹部の尾崎 紅葉が引き連れた部隊との連絡が途絶えたとの事。
森は報告を聞いた時、ギリっと唇を強く噛み締めた。探偵社との衝突は避けられない事は彼にも判っていた、ポートマフィアと敵対する楢ば此方も徹底的に相手を排除をする。最近では、北米を拠点とする異能力集団『組合』迄もがヨコハマに現れ、より状況は困難なものとなっていた。
然も、組合の構成員は財政界や軍閥の重鎮揃い。だが其の要職を担う一方で、膨大な資金力と異能力で数多の謀を底巧む秘密結社____最早都市伝説の類、三文小説の悪玉の様な連中だ。
「.........」
確実に生き残る為には、別の手を打たねばならない。
森はそんな事を考え乍、椅子に座って居る目を向ける。其処には沢山の高級菓子に囲まれ、ケーキを美味しそうに頬張っている愛らしい少女が居た。長い金色の髪に、碧眼を持つ少女は華奢な体型に見合わず先程からずっと、ケーキを食べ続けている。
「ねぇ エリスちゃん、食べ過ぎは体に宜しくないよ」
「なんで? 甘いは正義」
「そうだけど でも......」
表情だけで相手を畏怖させたり、冷静で的確な判断を下す力を持った森なのだが、この『エリス』と呼ばれた少女が絡むと、其の態度は一変する。
「前 リンタロウが
「......!」
其の科白に、森は反応をする。この前街に出掛けた時、彼は似合うからと云い、沢山の服をエリスに購ったのだ。襞やリボンがあしらわれた服は嫌いではないのだが、エリスは森の選んだ物を着たくないらしく毎回断られている。
「着てあげてもいい」
「お代わり要る?」
エリスは森の扱いが上手かった。
「
遣り取りが和やかな空間が出来上がっていたが、其の空間を少々悪いと思いながらも『中原 中也』が、
中原の手には紙の束が有った。
「生存兵に依ると、組合襲撃後 我々より僅かに早く現場に着いた探偵社が 配下の異能者及び、紅葉の姐さんを連れ帰ったとの事です......恐らくは『捕虜』として」
彼の報告を聞きながら、森は或る作戦を考えた。五大幹部の一翼を人質に取られたとあれば迂闊に手は出し難いのだが、対組合に傾注する為楢ば容赦はしない。
「よし 探偵社の社長を殺そう」
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ミサぽん(プロフ) - 夜宵 ―ヤヨイ―さん» 有難うございます!コメント、本当に嬉しいです。続編も頑張りますっ (2019年7月17日 23時) (レス) id: ec52e47c5d (このIDを非表示/違反報告)
夜宵 ―ヤヨイ― - 第二シリーズお疲れさまでした(拍手) 続編も心待ちしております、ミサぽんさんのペースでこれからもよろしくお願いします。 (2019年7月17日 23時) (レス) id: 03eb66dcd7 (このIDを非表示/違反報告)
ミサぽん(プロフ) - 夜宵 ―ヤヨイ―さん» コメント有難うございます、何回もしてくださり 本当に嬉しいです! 楽しんでもらえるよう 頑張りますっ (2019年6月16日 16時) (レス) id: ec52e47c5d (このIDを非表示/違反報告)
夜宵 ―ヤヨイ― - 早速の続編!ありがとうございます!!(感涙) (2019年6月16日 16時) (レス) id: 03eb66dcd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミサぽん | 作成日時:2019年6月16日 15時