8話 怒り ページ10
A「危ないとか…さ、外見だけで決めつけることじゃないんじゃない?」
好きな人をストレートに侮辱されれば、誰だって気分を悪くするだろう。
A「チアキはすっごく優しくて、芯が強くて、でも可愛くて…。要するに、話してみないと分からないことだってあるよね、って言いたくてね?」
静かに怒りを膨らませる。
声色も、どんどん重くて痛々しいものに変わっていく。
A「それを危ないとか、どの口が言ってんの?チアキのこと、何も知らない人に言わないでほしいんだけど。」
そこまで言ったところで、ハッ、と我に返る。
クラスメイトに怒るとか…、私、ついに壊れたかな?
A「ご、ごめんね!今言ったこと、忘れて!」
焦って笑顔を作ってみる。
が、時すでに遅し。
クラスメイトも、訳の分からないことで怒られたことに、怒っていた。
クラスメイト「あんたさぁ…本当になんなの?私が話してあげたのよ?ずーっと一人の哀れなぼっちに、この私が!」
おいおい、さっきまでの喋り方はどうした。
一気に人格変わったな。あんた、って言うあたり、こいつはいじめっ子だと読んだぞ。
なんて、のんきに考えてられる自分を褒めて欲しい。
クラスメイト「それに、私の助言を聞こうともしないのね、身の程知らずが。」
助言…?あぁ、チアキと離れた方がいい、ってやつか。
あれが助言という認識なのか、この自己中にとっては。
まるで、今ブームの乙女ゲームの悪役令嬢キャラじゃないか。
そう考えると可愛く思えてくるな。
クラスメイト「あんた気持ち悪いのよ、急に語り出したり、訳の分からないことで怒り出したり。」
A「…ごめんね、最近私、疲れてて情緒不安定っぽくて。鍵持ってくから…」
クラスメイト「黙りなさい!耳障りだわ。第一、あんたが鍵を持っていくのなんて当たり前。少し考えれば分かるでしょう?」
事を穏便に済ませようと、とっとと鍵を持っていって帰ろうかなと考えていたのだが、そうはいかないようだ。
クラスメイト「私に反抗したこと、後悔しなさい!!」
相手から拳が飛んでくる。
いや、こいつ、私のこと殴るつもりなの?
お前の方が情緒不安定じゃん。
いっそのこと殴られて、訴えてみよっかな〜?
どうしよっかな〜??
避ける気がさらさらない私に、相手の拳が当たる…
かと思いきや。
パシっ…。
?「おいテメェ、何やってんだよ。」
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咲代(プロフ) - 名無しさん» いえいえ!大丈夫です!お気遣いありがとうございます〜! (2021年11月24日 20時) (レス) id: dcb9ce1573 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - なんか、今更ですけど、ご挨拶もなしに、いきなりすいません(汗) (2021年11月24日 15時) (レス) id: 4fca5b8289 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - ありがとうございます! (2021年11月22日 17時) (レス) id: 4fca5b8289 (このIDを非表示/違反報告)
咲代(プロフ) - 名無しさん» リクエストありがとうございます!今書いてる番外編的なのが書き終わったらになるので、かなりお待たせしてしまうかもしれませんが、それでもよければ書かせていただきます! (2021年11月21日 18時) (レス) id: e37cac3f41 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - あの、リクエスト、いいですか?あの、チアキ君の熱→倒れる、っていいですか? (2021年11月21日 15時) (レス) @page19 id: 4fca5b8289 (このIDを非表示/違反報告)
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