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1話 日常 ページ3

A「チアキー。居るかー?」

私はチアキの部屋の扉を叩く。

木製の古っぽい扉はコンコンっ、と、リズムの良い音を鳴らした。

チアキ「んー、居るからちょっと待ってて。」

数秒経って、チアキが出てきた。

A「遅い。もっと早く出てきてよー。」

チアキ「いやいや、今約束してた時間の10分前だよ?それで遅いとか鬼畜すぎっしょ。」



蛇山チアキ。彼は小学校から友達だった。

でも、いつの日か、忽然と姿を消してしまった。

そんな私たちが再会したのは去年。

Y学園に入学した私は、奇跡的にチアキと同じクラスになり、再会を果たした。

それからはほぼ毎日、一緒に登校している。

チアキには友達が少ないみたいだしねー。

私が友達になってあげないとねー。



チアキ「ねぇ、今なんか失礼なこと考えてない?」

ジト目のチアキが聞いてくる。可愛いなぁ。

A「そんなことあるわけないじゃん。ほら、行こ。」

可愛い可愛いチアキを引っ張っていく。

チアキ「絶対、考えてたっしょ…。」

…何かつぶやかれたが、聴こえてなかったことにしておこう。



チアキ「んじゃ、ここで。」

A「うん、じゃね。」

学校に着いた私たちは、廊下で別れた。

残念なことに、チアキとは同じクラスではないのだ。

クラス替えなんてなければ、チアキと同じクラスのままだったのに。

くたばってしまえ、クラス替え。

今更文句を言っても、もう遅いのだが。

教室に入り、自分の席に向かう。

誰からも挨拶をされない。

…そう、私も友達が少ないのだ。

ましてや、クラス替え後のクラスには話せる人すらいない。

人見知りではないんだけど、自分から話しかけるのも面倒に思ってしまう。

周りの人も、私に話しかけてこないし。

というか、避けられてる気がするのは気のせいかな…。

そろそろ進級して2ヶ月が経とうとしているんだ。

友達の一人や二人、できてもいいだろう。

いい加減、休み時間ごとにチアキのクラスに行って話すのもどうかと思う。

チアキも迷惑だと思うし。

よし、今日は友達を作るのが最優先課題だな。



……そんなんで友達できたら苦労しないわな。

放課後。

結局誰にも話しかけられず、刻々と時だけが過ぎていってしまった。

それでも、一つ分かったことがあった。

それは、私は、確実にみんなに避けられてること。

避けられてる、というより、怖がられてるっぽいかな。

うーん、なんでだろ。

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設定タグ:妖怪学園Y , 蛇山チアキ
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咲代(プロフ) - 名無しさん» いえいえ!大丈夫です!お気遣いありがとうございます〜! (2021年11月24日 20時) (レス) id: dcb9ce1573 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - なんか、今更ですけど、ご挨拶もなしに、いきなりすいません(汗) (2021年11月24日 15時) (レス) id: 4fca5b8289 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - ありがとうございます! (2021年11月22日 17時) (レス) id: 4fca5b8289 (このIDを非表示/違反報告)
咲代(プロフ) - 名無しさん» リクエストありがとうございます!今書いてる番外編的なのが書き終わったらになるので、かなりお待たせしてしまうかもしれませんが、それでもよければ書かせていただきます! (2021年11月21日 18時) (レス) id: e37cac3f41 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - あの、リクエスト、いいですか?あの、チアキ君の熱→倒れる、っていいですか? (2021年11月21日 15時) (レス) @page19 id: 4fca5b8289 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:咲代 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年11月8日 21時

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