7話 ページ23
ラントside
A「ラント君...？わ、私、こっちですよ...？」
力なく言ってくるA。
ちなみに、私の手はAの腕を掴んでおり、離す気はない。
ラント「あぁ、知っている。私も本来なら君と分かれて向こうにある高級生徒宿舎に帰るべきだ。」
A「ですよね！！じゃあ手を...」
ラント「離さない。」
Aが、私に「なんで離さないんですかぁぁぁぁぁ？！？！」と、問いかけてくる。
いや、言われたわけではない。顔がそう言っている。
表情豊かだな。
ラント「寮まで送る。向こうに戻らないか心配だからな。」
嘘だ。戻らないことは分かっている。
では腕を離さないのはなぜか。
理由は簡単だ。私がAと一緒にいたいだけ。
…あの日、Aが泣いて私の過去を悲しんだあの日。私は、「また話してもいいだろうか」と聞いた。
Aは、快く「もちろんです」と言ってくれたのだが、話しに行けていないのだ。
だから、こうやってAと一緒に居られる時に、なるべく多く隣に居たい。
結局、それを言えるほどの勇気はないのだが。
A「…分かりました。じゃあ寮まで送ってもらってもいいですか？」
ラント「あぁ。」
Aside
どうしても離してくれなさそうなので、言われた通りに寮まで送って行ってもらう事にした。
私の心臓はありえない速さで鼓動を繰り返している。
だって、ラント君に送って行ってもらうとか…あっ、ヤバイ鼻血出そう。
それに、まだ腕掴まれたままだし。
A「ラント君、腕は離して貰ってもいいですか…？絶対に向こう戻らないので…。」
どうせ離してもらえないのだろう、苦笑を浮かべながら言った。
ラント「…」
A「もうちょっと、私を信頼してくれてもいいんじゃないですか…？クマ子ちゃんみたいに…。」
ダメ元でクマ子ちゃんの名前を出して聞いてみる。
二人は信頼しあってるように見えるし…
私もその輪の中に入りたいな…なんて。
ラント「…分かった。」
あー、やっぱりダメかー。まー、そうですよね納得です…ってええ？！
あれ、今、分かった、って言わなかった？！
驚いていると、パッ、と腕から手が離れた。
あんなに頑なに離そうとしなかったラント君が離した？！
瞬間、目の前が暗くなり、なにかが私を包み込んだ。
遅れて、これはラント君だ、と気付く。
A「えっ？ラント君？！」
ラント「腕は離す。そのかわり、今、私はAを離さない。」
ひぃぃぃぃぃぇぇぇぇぇ！！
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咲代(プロフ) - 蘭さん» ありがとうございます！！！！更新待ってくれてたんですか！？感謝でしかないです...！！これからもよろしくお願いします！！ (2020年12月4日 17時) (
レス) id: e37cac3f41 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 更新待ってました！テストお疲れ様です(*^^*)またお話めっちゃ楽しみにしています！！ (2020年12月4日 13時) (レス) id: abaf78baee (このIDを非表示/違反報告)
咲代(プロフ) - 蘭さん» よかったです〜！！ありがとうございます！更新頑張りまっす！！ (2020年11月13日 6時) (レス) id: e37cac3f41 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 凄く面白いです！ラントくん好きなので、とてもありがたいです！！これからも更新待ってます！！ (2020年11月13日 2時) (レス) id: abaf78baee (このIDを非表示/違反報告)
咲代(プロフ) - 花音さん» 初めまして〜！！ありがとうございます！！嬉しいです！！！！！応援よろしくお願いします！ (2020年11月11日 6時) (レス) id: e37cac3f41 (このIDを非表示/違反報告)
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