ハイキュー 能力が診える彼女は3

127話　できなさすぎ ページ34

『失礼しまーす』

「おう！」

Aは部室に入り

勉強中の影山と日向とのプリントを見た

『はかどってる？』

「お、お「なわけないでしょ」

うるせぇぞ月島！」

『あはは…』

Aはそう言いながら

影山の横に座って2人の回答を見た

問6、次の()に当てはまる語句を入れ

ことわざを完成させなさい。

無慈悲なものにも時に慈悲の心から

涙を流すことがある、ということわざ。

『(鬼の目にも涙か)』

鬼の目にも()

「…金ぼう」

『う‥‥』

Aはここまでかっ

と思うぐらい日向の脳内に呆れた。

「痛いっ！目が！」

「お前、鬼に失礼だろ」

『影山その言い方だと

あんた分かってなかったのね。

あと日向せめて棒は漢字で書きなよ』

「うぐっ！」

高校生なら書けるであろう

棒という感じを日向は平仮名で書いていた

「鬼に金棒だと思ったの？

問題文は読んでないのかなぁ？」

「っせなぁもう」

「鬼って読んで問題もよく読まないで

がーって書いちゃったんでしょ。

本当、単細胞」

「そーだお前はもうちょっと落ち着け

そそっかしいんだよ」

「お前らなんで一言余計なの！」

「影山も人のこと言えないんだけどっ」ベシッ

そう言うと月島は

英語のプリントをたたきつけた。

『‥‥うわっ〜』

英語には60点中20点だった。

しかも中学の復習内容があったため

その一部にはAが受験のため

教えていた単語もあった。

「全体的に日向より出来てないんじゃないの！」

『中学でやったところもできてないって

私が受験のために教えた意味…はぁ。

さすがにうちのクラスの人は

低くても半分はいくよ』

その後まさかここまでとは

と言いながら頭を押さえていた。

「英単語の暗記くらいは自分でなんとかしなよ」

「日本人に英語が分かるか！」

『英語できない奴の言い訳だよそれ』

「じゃあ東京行はあきらめるんだね」

「ぐっ！」

そこに澤村が影山に声をかけた

するとバレーのサインを出し始めた

「Bクイック」

影山は迷いなくすぐに答えたため

その場にいた影山以外の1年生は

驚きながら影山を見た

「A,C、セッター前の時間差、

レフトバックアタック、D、平行、

セミ、セッター後ろの時間差」

その後もバレーのサインを

ポンポンと答え始めた。

「早っ…」

『バレー馬鹿だね』

「これ、どのくらいで覚えた」

「…教えてもらった日っすかね」

「それで暗記はできないとは言わせないからな」

1年全員が背筋に悪寒が走った。

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