TRIBEの女の子

猫拾いました r ページ22

貴方side



｢にゃー｣


『そんな可愛い声で鳴かれても……』


｢みゃー｣


『私は仕事あるし……構ってあげられないかもだぞっ！！』


私は今決闘している


その相手は青色の目が綺麗なもふもふの子猫


よく漫画で見るようにダンボールに｢拾ってください｣と書いてある


正直拾いたい気持ちでいっぱいだが今はライブツアーでも忙しい時期だし、拾ってもこの子が寂しい思いをするかもしれない


『ごめん』


そう別れを告げ、家まで向かっていたら急に雨が降ってきた


『まじか、傘ないし……』


とりあえず雨宿りができる所まで駆け寄る


コンビニに寄るだけの用事で外に出たからお金は少ししか持ってない。
まぁ、家までそこまでは遠くないし、走れば何とか……


そう考えてるうちに雨が強くなってきた


これはダッシュで帰らないとこれからもっと強くなりそうだな……


そう思い、1歩踏み出した時にさっきの子猫のことを思い出した


『……ぁあもう！！』


私は家とは逆方向に急いで走り猫の元へ走った


少し暗い物陰


ダンボールの中の猫は雨にうたれ寒そうに震えていた。


急いでカバンの中からハンカチを取り出し子猫にかけて、濡れないようにダンボールを上着で覆い、ダンボールを抱え走った。


半袖で雨の中ダンボールを抱えて走るもんだから、すれ違う人みんなに見られる。


雨で外を歩いている人が少ないのが何よりの幸いだ


マンションに着き、急いで部屋に入りストーブをつける


ダンボールを床に置き、上着を取ると猫がこっちを見て｢にゃー｣と鳴いた。


『良かった……生きてた……』


猫に手を伸ばすと私の手についてた水滴を舐めた


『あ、そうだ……体拭かなくちゃ』


バスルームからフェイスタオルとバスタオルを持ってきて猫と自分の体を拭く


猫の体を拭いた白いタオルは少し茶色くなっていた


『だいぶ汚れてるし、お風呂入れてあげなきゃ……ダンボールももうビシャビシャだし捨てた方がいいよね』


猫をお風呂に入れるためにスマホで色々と調べたが……


『子猫用のシャンプー……』


そう言えば急すぎて、シャンプーどころか餌もない


でもこの子置いて買いに行くのもな……


夢希は今ドラマの撮影で九州行ってるし


まずこの子生後何ヶ月……！？


と、なったら申し訳ないがあの人に頼むか……


A色々あって子猫拾ったんだけど餌とかよく分からなくて助けて欲しいです


樹任せて

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