第3話『甘やかして欲しい』 ページ10
マンションの入り口の階段に、大荷物に囲まれた男の人が座っている。
長い脚を投げ出して不貞腐れているのは、後輩玉森。
「何してるの？」
「帰ってくるの遅いよ〜！まだ合鍵もらってないから、部屋に入れなかったじゃん」
「部屋に入らないでよ。私の家で暮らそうとしないで」
「もう決めたのに？」
「勝手に決めたのはあなたでしょ？家主の私は嫌だって言ってるの」
「もう。わがままだなぁ」
「あなただけは私にわがままって言わないでくれる？」
「そんなことより、早く部屋に入ろ？お腹すいたし眠いんだよね」
「だから・・・
抵抗しようとする私の腕を引いて、玉森くんは肩が触れるほど密着する。
動揺する私の耳に届いたシャッター音で、私は更に驚いた。
「え？何したの？」
「この写真、北山さんに送ろうかな。お題は、そうだなぁ・・“密着24時“とか？」
とろけそうなほど可愛い顔をしてるのに、やってることはめちゃくちゃ怖い。
「・・・・部屋に入ろうか」
「はい！」
良いお返事をして、玉森くんは颯爽と荷物を運び込む。
負けた。
玉森裕太が、こんなに面倒くさいやつだったとは。
「夕飯、どうする？」
「カレーがいいかなぁ。あ、市販のルーは使っちゃダメですよ？スパイスから調合してもらわなきゃ」
「パスタでも茹でるね。もちろん市販のパスタソースぶっかけるけど」
「いいですねぇ」
楽しそうに、玉森くんは笑っている。
彼が何を考えているのか、私には全然わからない。
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マキ(プロフ) - アニカさん» お久しぶりです。ちまちまとしか書けなくてなかなか筆が進みませんが、どちらとゴールするのか私も知らなくて困っています！笑どうにか完結したものをお届けできるように頑張ります(*^^*) (2021年12月12日 23時) (
レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - みゆたままさん» 頑張れるのか、後輩玉森！笑！北山さんと別れる理由もなさ過ぎて、どうしようかと思案してます( ﾟДﾟ) (2021年12月12日 22時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
アニカ(プロフ) - お久しぶりです。暮れに来て、またまた素敵な切ないお話！玉森くんが本当に玉森くんで(笑)食べちゃいたいほど可愛い！みっくんも不器用に優しくて泣けますね。やっぱりマキさんの作品が読めると、毎日HAPPYになります( ◜‿◝ )♡ (2021年12月8日 3時) (レス) @page1 id: c2540d2c8a (このIDを非表示/違反報告)
みゆたまま - 頑張れーー！！後輩たまもりーーー！！ (2021年12月6日 0時) (レス) @page44 id: d71bf58877 (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - すいさん» B型コンビのケンカ芸私も大好きです！玉森くんの飄々とした佇まいが好きなので、そういう雰囲気が少しでも出せればと思っています(^-^) (2021年11月14日 2時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
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