4 (藤ヶ谷くん) ページ4
Aと出会ったのは、2年前の冬だった。
同僚に無理やり連れていかれた合コンに、仏頂面でビールを飲みまくっているAがいたんだ。
俺はそういう場で、割りと女性にアプローチされるタイプだけど、Aは目の前に座る俺に目もくれず、話しかけても面倒くさそに生返事をするだけだった。
「名前、何て言うの？」
「来栖A」
「来栖さんか。俺も名乗っていい？」
「名乗っても覚えないよ？」
「どうして？」
「だってもう二度と会わないでしょ？」
「そんなのわかんないよ。少なくとも俺は、君の食べっぷりと飲みっぷりに好感を持ってる」
「何で？」
「俺、少食で自分ではあんまり食べられないから、たくさん食べる人が好きなんだ」
「じゃあ大食いの動画とかずっと見てるの？」
「動画？それは見ないかな。あ、じゃあ今度二人で食事に行こうよ。奢るから、好きなだけ好きなもの食べていいよ？」
「え？何で奢ってくれるの？デート商法とかじゃないよね？私、お金もってないよ！すっごい貧乏！」
「そうなんだ。じゃあ、なおさら一緒に食事に行きたいな。ご飯をたくさん食べさせたいから」
不審がるAに、名前を名乗って名刺を渡した。
「わぁ〜！すごい！ここの会社、私でも知ってる！エリートなんだね」
「信用してくれた？」
「少なくとも私の財産狙わなくても大丈夫な人だってことはわかった」
「それはよかった。来栖さんは？どこで働いてるの？」
「私の会社の話するの〜？全然大手じゃないよ？給料も全然上がんないし」
そう言って渡してくれた名刺に書かれている会社名を、俺はよく知っていた。
「・・・君の会社に、横尾ってやついない？横尾渉」
「へ？横尾くん知ってるの？いるよ！いっっつも怒ってるの。口がへの字なんだよ？」
「渉、いいヤツだよ？俺の親友なんだ」
「へぇ！世間って、本当に狭いんだね！」
それから、渉を介して、Aと距離を縮めていった。
Aと恋人になるまでには、結構な時間がかかかった。
付き合うまでに半年を要したし、掴み所のないAを振り向かせることは難しくて、渉が上手に俺の方を向くように働きかけてくれたんだと思う。
だから、Aが俺の何度目かの告白を受け入れてくれた時、心の中で決意したんだ。
この子が最後だって。
これが、最後の恋だって。
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マキ(プロフ) - ソフィアさん» 一目惚れって素敵ですね〜！そのお方はどんなにかっこよかったんだろうって思わず想像してしまいました。自分が好きな雰囲気ってありますよね！私の場合は横尾さんがまさにそれです笑！(*^^*) (2020年9月28日 0時) (
レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - 玲さん» 藤ヶ谷さんと七瀬さんを知り合いにしたのは、思い付きでやってしまいまして、私のいつもの癖なのですが(>д<)物語の終わりに吉と出るか凶とでるか、話の流れどうするつもりなのか書いている私も知らないというツッコミ所満載な感じでお送りしていますm(._.)m笑 (2020年9月28日 0時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - なぁままさん» ありがとうございます。全然更新できなくて申し訳ないです( ；∀；) (2020年9月27日 23時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
ソフィア(プロフ) - すごーくありきたりなんですが、高校入ってすぐに一目惚れした彼にはすでに彼女がいて…わんわん泣いたのを思い出しました。なつかしーなー、すっごい昔の話。 (2020年8月18日 12時) (レス) id: 06f6b1f19d (このIDを非表示/違反報告)
玲(プロフ) - まさかの藤ヶ谷さんと七瀬さんに共通の過去が！この展開は本気で予想外でした！なぜ信じる！！！！←ここめっちゃ気に入ったので私も普段使いしちゃおうかな(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2020年8月17日 23時) (レス) id: d67bf6cc3e (このIDを非表示/違反報告)
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