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私が門限の時間をきちんと守っているから、お姉ちゃんは機嫌がいい。
「宮田さん、今日は遅いんだね」
「玉森くんと飲みに行ってるのよ。てか聞いてないの？玉森くんに」
「・・うん」
「普通連絡しない？誰と飲みに行くとかさぁ」
「別に私は気にならないけど」
「気にならないの？実は玉森くんのことなんて好きじゃないんじゃない？別れなさいよ」
ことあるごとに、「別れなさい」を連発するお姉ちゃん。
もはやそれは、お姉ちゃんの口癖になっている。
「私、もう寝るね。おやすみなさい」
お姉ちゃんにこれ以上別れを薦められないために、私は自分の部屋に退散した。
ベッドに横になって、携帯を見つめる。
連絡先は、この前一応教えてくれた。
「連絡することなんてある？」って、ちょっと嫌そうだったけど。
そんなことを回想していると、着信音が鳴って、私は思わず携帯を落とした。
「・・もしもし？」
『もう、家？』
拾い上げた携帯から聞こえてきたのは、玉森さんの声だった。
「・・・はい。門限、22時なんで」
『そっか』
緊張して、あまり上手に会話を繋げられないのに、沈黙が全然苦にならなかった。
「今日は、宮田さんと一緒だったんですか？」
『うん。さっきタクシーに乗せたから、もうすぐ着くんじゃない？』
「そうなんだ」
『A』
「はい」
『今日、会えなかったね』
「・・・え？」
『会えなかったね』
まさか玉森さんがそんなことを言うなんて思いもしなくて、私は無駄に動揺してしまう。
「・・玉森さん」
『ん？』
「・・私に、会いたかったの？」
『言わない』
顔も、掌も、足先も、玉森さんの一言で、こんなにも熱くなる。
「・・言ってよ」
『調子に乗んな、小娘』
電話口で、きっと玉森さんは笑っている。
そんなことを想像するだけで、私はとても嬉しかった。
「私は、会いたかったです」
『ふーん。残念だったな』
「はい。残念でした」
玉森さんの代わりに、私が素直になっておこう。
玉森さんがこうやって、電話をかけてきたことは事実なんだから。
『さっさと寝ろよ』
「電話をかけてきたのは玉森さんなのに」
『あ？』
「早急に寝ますね」
"おやすみ"も言わずに、一方的に電話は切れた。
今度玉森さんに会ったら、電話を切る前に"おやすみ"って言ってくださいってお願いしよう。
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にかみつば(プロフ) - 北山くんのお話を優先して読んでたのですが、こちらも読んでみたらとても面白くてハマりました。三上先生の登場で更に面白い展開になってきて続きが楽しみです。いつも素敵なお話を作ってくださり、公開してくださりありがとうございます。 (2020年7月17日 16時) (
レス) id: 74d56dba5b (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - marumarusubasubさん» marumaruさんは、もしかして横尾担様でしょうか？もしそうなら一緒です〜＼(^^)／こちらが終わったら、書きかけの横尾さんのお話に取り組みたいと思ってます。いくつかお話をかかえてないと頑張れないので、未完がたくさんあるのがたまに傷な私です笑(*´-`)頑張ります★ (2019年9月16日 8時) (レス) id: a3dcba5f46 (このIDを非表示/違反報告)
marumarusubasub(プロフ) - レスありがとうございます。嬉しいです。すごく読みやすく、特に横尾さんのお話大好きです。個人的に横尾さんのお話熱望ですm(_ _)mこれからも楽しみにしています！ (2019年9月14日 20時) (レス) id: 7cd9d44213 (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - ちい★さん» 本当に( ；∀；)やっとだったのに。設定的に30年近くかけて、初めて人を好きになったのに。。という、やりきれない気持ちになりました(自分で書いておきながら笑)。皆さんが願ってくださるラストになればいいなと思いながら(私も先は知らないのです)更新がんばります★ (2019年9月14日 15時) (レス) id: a3dcba5f46 (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - わわかさん» わわわわ(*´-`)私の書いたお話にかわいさを感じてくださってるなんて〜(*^-^*)嬉しいな♪ちょっと今の展開は穏やかではありませんが、ほんわかじんわりなお話に戻れるように苦しい場面を乗り越えたいと思いますp(^^)q (2019年9月14日 15時) (レス) id: a3dcba5f46 (このIDを非表示/違反報告)
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