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始発に乗って、お姉ちゃんと宮田さんが待つマンションに帰る。
「・・・・ただいま」
「A！」
あまり寝られなかったのか、お姉ちゃんの目が充血している。
「・・・あの、急に出て行ってごめんなさ・・
「心配したじゃない！」
お姉ちゃんが私を抱きしめて、グスグスと泣きじゃくった。
「ごめんね？」
「玉のとこに居たんだって？」
お姉ちゃんの髪を撫でながら、宮田さんは私に優しくそう尋ねる。
「・・・・はい」
「Aちゃんを見つけて、すぐに連絡くれたんだ。心配ないからって」
「そうだったんですか」
玉森さんの部屋のソファで、私は少しも眠れなかった。
玉森さんにドキドキして、玉森さんの気配にさえ緊張して、"恋人"なんて笑っちゃうくらい、一人でドギマギしながら朝を迎えた。
「玉森くんに何もされなかった？」
「ちゃんと別の部屋で寝た」
「そう。よかっ・・・・
「でも、恋人になったの」
「え？」
「玉森さんを好きになったの。だから私は恋人になりたいって、玉森さんにそう言った」
「いくつ年上だと思ってるの？！私たち、今年で30になるのよ？」
「そんなの関係ないもん！」
「Aは玉森くんにからかわれてるだけよ！」
「違う」
キスしてくれた時。
抱きしめてくれた時。
玉森さんは、ちゃんと私を大人扱いしてくれた。
"恋人"だって、私を玉森さんの特別にしてくれたもん。
「和香ちゃん。二人のことは、二人にしかわからないんだから、俺たちは温かく見守ろうよ」
宮田さんはそう言って、私に目配せしてくれた。
「宮田さん、ありがとう」
「玉、ちゃんといいヤツだから」
私と宮田さんのやり取りを黙って聞いていたお姉ちゃんが、いきなり顔を上げて、私の肩を掴む。
「門限22時、外泊禁止！」
「え？！」
「和香ちゃん、いくらなんでもそれは・・・
「妹を玉森くんから守るためよ！」
お姉ちゃんの中で、玉森さんはいったい、どんなキャラクター設定なんだろう。
恋人ができた途端、門限ができてしまった。
「玉森許すまじ〜！！」
そう言ってお姉ちゃんは宮田さんをポカポカと殴る。
前途多難だ。
私と玉森さんの関係は、やっとスタートラインに立ったばかりだというのに。
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にかみつば(プロフ) - 北山くんのお話を優先して読んでたのですが、こちらも読んでみたらとても面白くてハマりました。三上先生の登場で更に面白い展開になってきて続きが楽しみです。いつも素敵なお話を作ってくださり、公開してくださりありがとうございます。 (2020年7月17日 16時) (
レス) id: 74d56dba5b (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - marumarusubasubさん» marumaruさんは、もしかして横尾担様でしょうか？もしそうなら一緒です〜＼(^^)／こちらが終わったら、書きかけの横尾さんのお話に取り組みたいと思ってます。いくつかお話をかかえてないと頑張れないので、未完がたくさんあるのがたまに傷な私です笑(*´-`)頑張ります★ (2019年9月16日 8時) (レス) id: a3dcba5f46 (このIDを非表示/違反報告)
marumarusubasub(プロフ) - レスありがとうございます。嬉しいです。すごく読みやすく、特に横尾さんのお話大好きです。個人的に横尾さんのお話熱望ですm(_ _)mこれからも楽しみにしています！ (2019年9月14日 20時) (レス) id: 7cd9d44213 (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - ちい★さん» 本当に( ；∀；)やっとだったのに。設定的に30年近くかけて、初めて人を好きになったのに。。という、やりきれない気持ちになりました(自分で書いておきながら笑)。皆さんが願ってくださるラストになればいいなと思いながら(私も先は知らないのです)更新がんばります★ (2019年9月14日 15時) (レス) id: a3dcba5f46 (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - わわかさん» わわわわ(*´-`)私の書いたお話にかわいさを感じてくださってるなんて〜(*^-^*)嬉しいな♪ちょっと今の展開は穏やかではありませんが、ほんわかじんわりなお話に戻れるように苦しい場面を乗り越えたいと思いますp(^^)q (2019年9月14日 15時) (レス) id: a3dcba5f46 (このIDを非表示/違反報告)
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