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びょーいん ページ18
思わず言葉に詰まった私に、沖田さんはゆっくりと畳み掛ける。
総｢本当に、Aはそう思っているんですかィ｣
ほんの少しだけ皮肉っぽくも聞こえるその声を聞きながら。
私は黙ってシーツの皺の数を数えた。
沖田さんが何を思ってそう言ったのか、必死に考える。
でも、頭の悪い私には分からなかった。
だから素直に言うことにする。
｢ありがたいと思ってはいます。
･･･でも、嬉しくなんてない｣
肩が小刻みに震える。
声が掠れて、消えてしまいそう。
それでも私は体に力を込め言った。
｢･･･私のせいで、沖田さんが怪我をした。
私と言う人質がいたから、沖田さんは力を出さなかった。
私と言うお荷物がいたから、沖田さんは今、こうやって入院してる｣
｢･･･私なんか、見捨ててくれたらよかったのに｣
最後の言葉を、小さく絞り出す。
すると、沖田さんは少し痛そうに顔を歪めながら上体を起こした。
総｢何で、そんなこと言うんでィ｣
小さく、沖田さんが呟く。
総｢好きな人のことは守りたい、好きな人に怪我なんてさせたくない、俺はずっとそう思ってんのに｣
総｢アンタのことが好きで、好きで、好きで好きで好きで、たまんねェのに｣
総｢何で、そんなこと言うんですかィ｣
はっ、と。
息を飲んだ。
･･･これは、夢？
それとも、現実？
頭がふわふわして、何も考えられない。
何？
何が起こってるの？
ラッキーアイテム
｢ビビってんですかィ？｣
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作者名：あおいひつじ | 作成日時：2019年12月20日 14時
