笑神様っ！！ 【鬼滅の刃】

笑った人数・十七人 ページ20

『…しのぶちゃん、笑っていい？』




しのぶ「駄目です。風邪なんですよ、大人しくしててください」




にこの現在地、蝶屋敷。




冨岡と別れた後、にこは自分の屋敷に寄らずそのまま直通で蝶屋敷まで走ってきたのだ。本人は汗を流したから大丈夫とかなんとか言っていたがしのぶは激怒し、にこに風邪薬を飲ませてベッドに寝かせた。(無理矢理)




そのまま薬のお陰でゆっくり寝…るかと思いきやそうもいかず。にこは着替えた患者用の服が大きい、と余った袖をバサバサやったり、枕に顔を埋めて笑ってみたり、掛け布団でみの虫になってみたり…とにかく静かに暴れていた。




しのぶはもう、大人しくするという意味がわからなくなってきていた。




『十分大人しくしてるよ〜？？ていうか笑った方が免疫力が高くなるんだってばぁ〜っ！！！』




しのぶ「それどこで知ったんですか」




『しのぶちゃんの部屋にあった本に書いてあったよ〜！！』




しのぶ「……いつの間に」




そう言うとしのぶはベッドに寝転がっているにこを睨んだ。にこはしのぶの知らないうちに蝶屋敷へ来て、遊んで、帰っていく。しのぶの部屋にはしのぶがいて許可が出た時しか入ったりしないが、許可の取り方が変に上手いのだ。




『だって立て続けに質問してたら皆適当にハイハイ、って言うようになるもんね〜っ！！あの時もしのぶちゃん、いいですよって言ってたしっ！！！』




しのぶ「…思い当たりませんが、卑怯だとは思います」




『あははっ！！だよねえっ！！！…へくしゅっ！！……あ』




にこはくしゃみした後、バッと口をおさえた。そしてしのぶをチラリと見ると…




しのぶ「…だから大人しく寝てなさいって言ってるんですよ…？」




目がどんどんつり上がっていって鬼のような形相になっていた。




『あはっ？しのぶちゃん、顔っ！！怖いよっ？？』




しのぶ「全く思ってなさそうな顔で言わないで下さい…。全く…薬は効きやすい体質なのにどうして性格はこう厄介なんでしょう…」




『あははっ！！しのぶちゃん、冨岡さんみた〜〜いっ！！眉間に皺寄ってるよ〜っ！？なんか困ってるなら笑えばどうにかなるって〜っ！！』




しのぶ「どうにもなりません！！それに、原因は貴方ですからね！」




『しのぶちゃん！！私、貴方じゃなくてにこだよ！』




しのぶ「知ってます！」

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