私と彼らの青春【Hokuto】【Kazuma】

君なら必ず乗り越えられる ページ19

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( Kazuma side )








俺はこの繋いだ手を離したりはしない。


他の男のことを想って泣くAは

見たくもないけれど

ひとりで泣かれるよりもよっぽどマシだ。








昨日の夜、北人が俺の部屋を訪ねてきた。

真剣な顔、というよりは

今にも泣きそうな顔だったのを覚えてる。









壱馬「 めずらしいな、どーした？ 」


北人「 明日から一緒に登下校すんのやめる 」


壱馬「 は？ 」








なんでいきなり…

Aのことを振ったから？


いや、北人はそんな安易なこと考えない。








壱馬「 理由はあるんだよな？ 」


北人「 …うん 」


壱馬「 それなりの理由？」








そう聞くと顔を歪ませた。








北人「 彼女が、できた。 」








誰しも恋人が出来たら喜びに満ち溢れた顔をする

なのに北人は…

なんでこんなにも苦しそうなんだ。









壱馬「 なぁ 北人 」


北人「 …ん？ 」


壱馬「 ずっと聞きたかったんやけど 」


北人「 うん 」


壱馬「 Aのこと好き、やんな 」


北人「 うん 友達として幼なじみとして誰よりも 」








俺が聞きたいのはそんなことじゃない。

幼なじみとしてなんてただの逃げ。








壱馬「 俺が聞きたいのは
ひとりの女の子としてどうかってこと 」


北人「 …何言ってつい最近振ったばかりで、 」


壱馬「 ……っいつまで嘘ついてんだよッ！
なんでおまえはそうやってホントのこと言わねえんだよッ言えよッ…
なぁA苦しませて何してんだよッ！！！ 」








胸ぐらを掴んで顔を近づける。

北人は眉間にシワを寄せて何か言いたげだが、

コイツは絶対にAのことが好き

それは確信している。








北人「 …離せ、」


壱馬「 …… 」


北人「 ……壱馬が言うとおり、
俺はAのことが好きだよ__________ 」










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人は傷を負うほど美しく輝き→←信じているよ

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