at陣 ページ5
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『＿＿＿＿＿ｽﾞッ』
俺の目の前で泣きながらビール飲んでるこの子に一体何あったんか。
陣「それ何杯目？」
『知らん、』
飲んで、食べての繰り返し。
なんも喋らん。
年末の買い物をと思って梅田の方行ったら一人で泣いとるコイツがおって拾ってきたけど
陣「何があったん」
『陸先輩に全部バレた』
陣「え？」
『陸先輩今日彼女とデート、ばったり会った、ご飯誘われた、途中で帰ろうとした、引き止められた、彼女と仲良くして欲しいって言われた、無理って言うた、食い下がってきた、全部口から出た』
流れを大まかに説明されて、まぁ理解した。
あの人たらし、やりおったなぁ。
陣「結局言うてもたんか」
『うん、勢いに任せて』
振り回されてんな、あの人たらしに。
陣「そば食う？」
『うん、』
好きなだけ、飲んで食べてさせたろ。
1年の終わりの日にこんな最悪なことがあったんやから。
というのは建前で、べろべろに酔わして壱馬の所に送り込んだろというのが本音。
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陣「こら暴れなや」
『ぱいせーん！！』
コイツほんま軽いな。
ちゃんと乗っとる？
背中にAを乗せて、向かうは壱馬のお城。
連絡してへんけど、壱馬はインドアやからおるやろ。
『ほんま腹立つ、はらたつのり！！』
陣「全然おもんないぞ笑」
『笑ったやん！』
陣「いいえ、全く」
壱馬のマンションについて、インターフォンを押せば
「陣さん？」
陣「よぉーええもん持ってきたで」
扉が開いて、驚いた顔する壱馬。
壱馬「え？」
陣「ほれ、Aやる。ええお年を」
Aを下ろして、壱馬に預けてそそくさと退散。
ええ夢見ろよ？
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作者名：16葉 | 作成日時：2023年1月18日 22時
