Episode15 ページ16
「何で朱里とAが、一緒にいるんだよ？」
どうやらマイキーも、ドラケンと二人でこのパフェを食べに来ていたみたいで。
男二人が女子ばっかりのスイーツのお店に存在しているのも、なかなかシュールな光景だとは思うが。
「！………まさかオマエ、朱里に金を払わすために無理矢理付き合わせたのか！？」
「？？」
「――どこまでも最低だな、オマエ。二度と俺らの前に顔見せんなって言っただろうが」
勝手に自分の中で結論付けて憎悪を滾らせるマイキー。Aは相変わらず、ポカンとした表情だった。
いつもの自分だったら、
「そうなの、私、強引にAちゃんに連れていかれて…」と言っているであろう場面。
―――何故だろう、どこまでも曇りのないAの黒い瞳を見ていると、言葉が詰まって何も言えなかった。
「やめろマイキー。Aはそんなことしねぇよ」
「うっせぇケンチン、お前は黙っとけ」
「あ゛あ゛！？」
険悪な雰囲気になる二人。店の中ということもあって、それはすぐに収まったけれど。
「朱里、もう出ようぜ。お前が金払ってやる筋合いなんてねぇから」
「う、うん…」
歯切れの悪い朱里の腕を引っ張り、マイキーは自身の元へと引き寄せる。
「A、ごめんな」
背後で、ドラケンがAに謝っているのが見えた。
その謝罪にも答えず、無言でちびちびとパフェを口に運ぶA。そんな彼女の横顔がどこか寂しそうで、可哀想で、涙がこみ上げそうになった。……………涙？自分が？
(なんで私がアイツの為に泣かなきゃいけないのよ。いい気味だって、思えば……)
無理矢理さっきまでの自分の思考を塗りつぶそうとする。
だがしかし最後まで、Aのどこか哀愁を感じさせる真顔が、脳裏にこびりついて離れなかった。
――――ヤツに、あかりちゃんを取られた。
何かごちゃごちゃ言ってたのはよく分かんなかったけど、取り敢えず、それだけは分かった。
「マジで許すまじ」
せっかく二人で食べてたのに。一人でこんな量食べきれないし。でも残すのは私の主義に反する。チェッ、頑張って食べるか。それにしてもアイツ、ムカつくな。
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グラニー京子 - 面白かった！ (2022年4月4日 14時) (
レス) @page38 id: 90faee3a30 (このIDを非表示/違反報告)
雨降り星(プロフ) - ふゆきさん» 朱里ちゃんそこまで気に入っていただけるなんて…！番外編、楽しそうなんですけどね… (2021年12月30日 23時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
雨降り星(プロフ) - わかめさん» 返信遅くなってすいません！…ええっ、ほんとですかめっちゃ嬉しいです是非是非見てみたいです！！ (2021年12月30日 23時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
雨降り星(プロフ) - ももさん» ぐへへ、ほんとですか？←きも 愉快になっていただけたら嬉しいです！ (2021年12月30日 23時) (レス) @page37 id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
ふゆき - 主人公ちゃんと朱里ちゃんの絡みが凄い好きです！番外編とかでみんなの日常編みたいなの作って欲しい… (2021年12月30日 9時) (レス) @page38 id: 0daf234829 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨降り星
| 作成日時：2021年9月13日 23時
