#2 訳の分からない感情 前編 ページ2
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100メートル走が終わった後、一哉は水飲み場でクールダウンすることにした。ブロック対抗リレーは最後の競技のため、かなりの時間が空くのだ。
「楽しかったな」
と呟く。今年の100メートル走は、足の速い選手が同じレーンにそろっていて、白熱したものとなった。それでも一哉が終始リードを保ち、1位となったが。
軽く整理運動をしていると、引きずるような、決して軽やかではない足音が聞こえた。
「……理苑?」
振り向くと、肩で息をしながら理苑がこちらに歩いてくる。尋常ではない汗の量だ。慌てて駆け寄り、ふらつく体を支えてやる。
「おい、どうしたんだよ。具合悪いのか?」
「何でも、ない。……短距離で、ちょっと本気出しすぎただけ、だから」
聞くと、一緒に走ったバスケ部の女に対抗して、1キロをほぼ全力疾走したらしい。あほか。
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ゼファー(プロフ) - Kirariさん» ありがとうございます。これからも頑張ります。 (2021年2月8日 8時) (レス) id: 758eda2cb0 (このIDを非表示/違反報告)
Kirari - すごいおもしろかったです!内容もすごくおもしろいし、キャラも、みんな個性あっておもしろかったです!これからもがんばってください! (2021年2月7日 21時) (レス) id: 659499b88d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゼファー | 作成日時:2021年1月15日 11時