検索窓
今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:10,046 hit

隠されしトーラー part2 ページ22

.


「あぁあああ……っ」
 身体中を走るおぞましい感覚に身を捩った。アイリはもう動いておらず、背中を撫でているだけだ。途端にぞわぞわとした感覚が痛みに優って、ユウは苦しみではない声を上げる。
「ゃ、も、ぅ……」
「もう、なに?」
 吐息を含んだアイリの声に肩が跳ねるが、同時に中を掻き混ぜるように動かされ、もう無理だった。
「お、お願ぃ、だか、らっ、もう……」
「なぁに、イきたいの?」
 意地の悪い声色でアイリは訊く。ちゃんと言わないとイかせてくれないことは、今までのことから充分に理解している。しかもこれは仕置きなのだ。アイリが許すはずもなく、緩やかな責めにユウの身体はびくびくと跳ねた。
 ――もう、無理だ。
「ッ……イか、せて……」
 しかしアイリは、ユウの思うよりもっと意地悪だった。
「聞こえないよぉ。もっとはっきり言ってぇ?」
 間延びした声でそう言って、耳元に寄せていた唇でふぅっと息を吹きかける。
「ひっ、あぁ!」
 途端に腰にゾワリとした感覚が走って、ユウは悲鳴混じりに言った。
「おねがい、イかせて……!」
 瞬間腰を強く掴んで重く突かれ、息が止まる。その一拍後にはぞくぞくとした感覚が走って、おぞましいものと認識する前に身体が震えた。
「ッひあ゛、はぁ……っ」
「ほらユウちゃん、『気持ちいい』って言ってみて? いっぱい息吸って、声と一緒に吐くの」
 ぐり、と奥を抉って、されるがままのユウの頭に直接刷り込むように優しく言うのだ。
 何故なら言葉は、もっとも簡単な洗脳の手段なのだから。
「ほら、気持ちいいって言ってよ」
「あぁ、ん、は……ッ」
「身体に溜まったのを吐き出すの。ほら、ねぇ、何て言うのぉ?」
 首筋を舌で撫で上げれば、ひくりと中がうねる。いい子とばかりに前立腺を押し潰してやれば、身体をびくつかせながらユウは唇を動かした。
「っあぅ、ぁ、きもち、ぃ――ッ!?」
「あはッよく出来ました!」
 ユウがいい終える瞬間を狙って奥まで突き上げる。震える身体を抑え込むように抱きしめ、混乱している彼の思考にさらに言葉を流し込むのだ。
「ユウちゃんが『気持ちいい』って言う度に、ちゃあんと気持ちよくしてあげる。ここ、ぐりぐりってされるのイイでしょ? もっと気持ちよくなりたくない? ほら、なんて言うのぉ?」
「うぁ……っ、」
「ねえほら、言ってごらん?」
「っ、うぅ……」



.

隠されしトーラー part3→←#6 隠されしトーラー part1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (61 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
9人がお気に入り
設定タグ:BL , 天使   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゼファー | 作成日時:2021年1月14日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。