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アイリヴ part4 ページ11
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「分かった？ キミはもう、ボクに逆らえない。ボクのモノだ。ずうっと、永遠に、ボクのそばに居るんだ。――絶対に、離さない」
甘い毒のようなその響きに、ユウの頬に涙が伝う。
自分は、悪魔に魅入られたのだ。
そして、気づいた。自分の体が、気付かぬうちに作り替えられていることにも。筋肉が落ちたとは思っていたが、それは療養のせいだと考えていたし、アイリの正体を知るまではそれが事実だととらえていた。
だが、違った。筋肉のついていた腕は瑞々しく、柔らかい子供のような肌に。余計な筋肉は全て削ぎ落とされている。膂力も低下していた。
それに、アイリを拒んだ瞬間に起きた全身の異変。既に、自分の体の所有権はないのだろう。
言葉通り、彼のモノ。
きっと彼からは逃げられないのだ。
涙に歪む視界の中、アイリの背中には一対の翼が見えた。しかし、その双翼はどこか禍々しさを纏っている。
ごめん……リリア、シン、皆……。
自分を心配してくれているであろう仲間に心中で詫びると、ユウは諦めたようにその瞼を閉じた。
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作者名：ゼファー | 作成日時：2021年1月14日 13時
