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129. ページ29

もう呪霊はすぐそこまで迫っているというのに、アプリは呑気にも制作会社のロゴを映し出していた。
ぱ、とブルーロックのシステム管理用のリモコンが表示される。絵心はその中のひとつのボタンを迷わずにタップした。

がららら、と大きな音を立てて、部屋の真ん中にシャッターが下りる。
呪霊が入り込むすんでのところで下りていくシャッターの先には、青白く発光する紋を体に刻んだ呪霊が大量に集まっていた。

絵心の頭の中で、記憶の断片が繋がっていく。
・・・先日の、絵心を襲った呪霊。あれにも確か同じ紋が付いていた。
それに今日、Aは掃除も終わったのだし施設内の呪霊を全て祓うのだと意気込んでいた。もしかしたら特級の襲来前に呪霊を全て祓うことが叶わなかったのかもしれないが、流石にある程度祓ってこの量の呪霊が出てくるのは有り得ない。・・・と、考えれば。

「(つまりあの呪霊はブルーロック内で発生したものではなく、外部から第三者が意図的に侵入させた呪霊だ・・・!)」

絵心は選手達を出口とは反対の通路へ通しながら、立てた仮説をインカムを通してAへ伝えた。あまり彼女の集中を削ぐような事はしたくなかったのだが、今すぐには避難が難しそうな旨はしっかり伝えておかねばならない。

そうして言葉をインカムに一方的に吹き込んでいれば、Aの声が耳に入る。

「分かった、っ・・・くそ、この呪霊私のこと舐め腐ってるし、最上階のスタジアムに向けて今誘導してるから・・・!エゴ達はシャッターとか駆使して逃げて!・・・っゴメン、今話せる状況じゃないかも、一旦切る!」

やはり特級と交戦中らしい。インカムから鳴り出す音にはAの声以外にキンキンと金属同士がぶつかり合う音が絶えず響いていて、緊迫感がインカム越しにも伝わった。

・・・取り敢えず今の絵心に出来ることは、施設の防犯システムを駆使して逃げ回る事だけのようだ。

一方、Aは逃げと攻撃を繰り返しつつ、氷月をブルーロック最上階、U-20日本代表戦の際に使われたスタジアムへと誘導していた。

氷月は誘導に気付いているのだろうが、ニコニコと笑って逃げるAを追っている。

そうして繰り出された攻撃を、Aはすんでの所で跳んで回避した。

「・・・っ、一個聞きたいんだけど、さ!
もしかしてここに青い紋の付いた呪霊送ったの、ヒヅキだったりする?」

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raiz(プロフ) - 神里浦飛さん» わー、そう言って頂けて嬉しいです!!こちらこそありがとうございました! (3月31日 17時) (レス) id: 9fe4c24c21 (このIDを非表示/違反報告)
神里浦飛(プロフ) - 面白くて一気読みしました!最後まで読んだ、と思ったら、番外編の千切りに爆笑させられました。楽しい時間をありがとうございます! (12月7日 20時) (レス) @page49 id: fb6d1b08bc (このIDを非表示/違反報告)
raiz(プロフ) - れんれんさん» 返信遅くなり申し訳ありません、コメントありがとうございます!最後に面白かったと言って貰えるよう頑張っていたのでその言葉が沁みます・・・(*´꒳`*) (2023年4月14日 21時) (レス) id: 83866824e4 (このIDを非表示/違反報告)
raiz(プロフ) - リィさん» コメントありがとうございます!ここまで読んで頂き感謝しかないです・・・!!返信遅くなって申し訳ない・・・。 (2023年4月14日 21時) (レス) id: 83866824e4 (このIDを非表示/違反報告)
れんれん - 完結おめでとうございます!ほんとに面白かったです(*^ω^*)番外編待ってます!!! (2023年4月9日 15時) (レス) @page45 id: 63496a6874 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:raiz | 作成日時:2023年3月25日 23時

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