純血の日本人【HP】 (ページ3)

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3年目のホグワーツ。
今年はどんなことが起きるのか想像するだけでも楽しみ。

さっきの男の子はきっと新入生。
変わり者の私を知らないのは新入生ぐらいだから…。

手元の魔法薬学書をまた読み始める。

5分ほどたった頃だろうか、遠くからドタドタと走ってくる音が聞こえてきたので視線をドアに移すと音の正体が駆け込んでくる。

「おはよう！姫！」

『おはよう、ジョージ』

にっこりと笑って挨拶をかわすと、さも当然かのように隣の席を確保するジョージ。
いつもならジョージの後ろからフレッドが現れて私の隣の席を2人で奪い合うのだが。

『ジョージ、フレッドは？』

ｼﾞｮ「今年からうちのロニー坊やが入学でね、その荷物を運んでる。
荷物運びじゃない方がAの横って家で決めてきたのさ」

____毎回ここじゃなくて家で決めてくればいいのに…。

ジョージの眩しくらいの笑顔と高々に掲げられたガッツポーズを見て笑ってしまい、そんな台詞は出せなかった。

「はぁ～、疲れた」

しばらくして、ジョージとは正反対にとぼとぼと歩いてきたフレッドがコンパートメントに入ってきた。

『おはよう、フレッド』

ﾌﾚ「おはよう、姫。今年も一段と美しいよ」

声をかけると、まるで王子様のように私の手をとり指先にキスをする。
そう、このフレッドという男、意外とキザ野郎。

ｼﾞｮ「おいっ！お前ずるいぞっ！」

ﾌﾚ「ふんっ！お前はAの横に座ってるんだからこれぐらいいいだろっ！」

ふふっっ。
またいつもと変わらない騒がしい１年になりそう…。